wp_mail()関数でWordPressのスパム対策済のメールフォーム作成
2017/03/10
WordPressのメール送信フォームでwp_mail()関数を
WordPressでメールの送信関数は wp_mail()
WordPressでメール送信フォームを作成する必要がありまして、メール送信に関して調査しましたので、その情報をお伝えします。
wordpressからメールを送信する際の関数は「wp_mail()」で、
/wp-includes/pluggable.php
の 224行目(WordPress 4.2.2の場合)にある「function wp_mail...」に記述されています。
wp_mail()関数の最小構成
メール送信関数「wp_mail()」の最小構成は下記になります。
これだけでメールが送信できてしまいます。
1 |
wp_mail ( '送信先のメールアドレス', 'メールの件名', 'メールの本文' ); |
wp_mail()関数の引数の詳細
メール送信関数「wp_mail()」は、先の最小構成だけではなく、下記の引数を設定することが出来るようになっており、Ccや添付ファイルの送信も出来るようになっています。
1 |
$return = wp_mail ( $to, $subject, $message, $headers = '', $attachments = array() ); |
$to(送信先メールアドレス)
送信先のメールアドレスを編集します。
送り先が 1件だけならば変数にメールアドレスを入れるだけですが、送り先が複数件ある場合は、下記のように配列でメールアドレスを指定することで対応が可能です。
1 |
$to = array ( "aaa@example.com", "bbb@example.com" ); |
$subject(メールの件名)
メールの件名(subject)を入力します。
日本語でも全く問題ありません。
$message(メールの本文)
メールの本文を編集します。
メールの本文ですので、改行は「<br>」ではなく、普通の改行(\n)で編集します。
$headers = ”(メールのヘッダー情報)
ヘッダー情報をデフォルトの設定から変更したい場合に指定をします。
デフォルトの設定は、送信者名は「WordPress」、送信元のメールアドレスは「wordpress@yoursite.com」です(「yoursite.com」はサーバのドメインが自動的に編集されます。「www.s-giken.net」など「www.」の場合は「www.」は除外されます。)。
$headersの設定方法は、改行でつないでいく方法と配列で指定していく方法がありますが、配列で指定する方が簡単なような気がしますので、そちらで解説します。
1 2 3 4 5 |
$headers = array ( 'From: Yamada Taro <taro@example.com>', 'Cc: Yamada Jiro <jiro@example.com>', 'Bcc: saburo@example.com', 'Content-Type: text/html; charset=UTF-8', ); |
Fromや Cc、Bccの設定は、3行目の Bccの様にメールアドレスだけの指定でも問題ありません。
Ccを複数にしたい場合は、2行目の Ccを複数個設定するだけで OKです。
HTMLメールを送信するときは、4行目のように「Content-Type」や「charset」を指定します。
ちなみに、4行目が指定されていない場合は「’Content-Type: text/plain; charset=UTF-8’」がデフォルト値となります。
$attachments = array()(添付ファイルの設定)
添付ファイルの設定をします。
添付ファイルの設定は、下記のように配列でファイルを指定するだけです。複数ある場合も配列で複数指定するだけです。
1 2 3 |
$attachments = array ( WP_CONTENT_DIR . '/uploads/aaa.zip', 'http://example.com/image/bbb.jpg', ); |
$return(戻り値)
wp_mail()関数を実行した結果が返ってきます。
成功なら「true」、失敗ならば「false」が返ってきます。
Return Pathを指定する方法
Return Pathの設定は、「$headers」で指定できそうですが、$headersでは指定できないようで、専用のアクションフックで指定をします。
下記を「wp_mail()」が実行される前に追記します。
1 2 3 4 |
function set_return_path( $phpmailer ) { $phpmailer->Sender = 'taro@example.com'; } add_action( 'phpmailer_init', 'set_return_path' ); |
WordPress wp_mail() + SMTPサーバ送信
サーバによっては、WordPressを含めて、PHPで作成するメール送信フォームから送信するメールがスパム扱いになるという不具合が発生する場合があります。
これは、PHPのプログラムの記述の方法が問題なのではなく、メールを送信するプログラムである sendmailの設定(スパム対策の設定)が十分でないことに起因することが多々あります(なので PHPのプログラムの記述方法を変えても改善しません)。
そんな不具合に対処するための方法が外部の SMTPサーバを経由してメールを送信するという方法で、PHPMailerというライブラリが提供されていますので、これを利用するのが便利です。
WordPressの場合は、PHPMailerを利用するためのプラグインとして WP Mail SMTP、Easy WP SMTP、WP SMTPなどが提供されていますので、これらのプラグインをインストールするといいでしょう。
詳しくは「WordPressのメールがスパム判定!?WP Mail SMTP、WP SMTP、Easy WP SMTPで対応」に記事を書いていますので、こちらも参照してください。
また、PHPでオリジナルのプログラムを組むときに PHPMailerを使いたい場合については、「Phpmailerでスパム回避!Gmail等のSMTPを経由するPHPのメールフォーム解説」の記事を参照してください。
GoogleAdwords
GoogleAdwords
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!
関連記事
-
-
WordPressの管理画面と公開画面を別のドメインに分離して運用する方法
管理画面と公開画面のURLを違うドメインで設定・運用する方法を解説。管理画面と公開画面の場所を分離することでセキュリティ面でのメリットが大きくなります。
-
-
Better Delete Revisionを使って WordPressのリビジョンを削除する方法
自動的に溜まるリビジョンは Better Delete Revisionを使うことで簡単に削除することが出来ます。表示の重さを軽減したり、バックアップファイルのスリム化に貢献します。
-
-
WordPressの一般設定 投稿設定 表示設定 ディスカッション メディア
基本的な設定を行う「設定」の解説です。ブログサイトを構築する際に必要な設定内容を一般設定、投稿設定、表示設定などの各項目を説明しながら設定内容を提示しています。
-
-
Advanced Custom Fields(ACF)のアドオン・繰り返しフィールドの使い方解説
Advanced Custom Fieldsのアドオン・繰り返しフィールドについて解説。繰り返しフィールドは投稿者が入力フィールドを追加しながら情報を入力できるフィールドを提供。
-
-
WordPressのコメントスパム対策 3つのプラグイン
対策なしではコメントスパムがやってきます。その対策方針としてプラグインを提示しながら解説します。いずれかの対策は必須です。
-
-
Smart Update PingerでWordPressのPing・更新情報サービスを拡張する
WordPressの Ping機能、更新情報サービスのプラグイン Smart Update Pingerの使い方と問題点。
-
-
Advanced Custom Fieldsの全項目解説・公開側表示編集編
Advanced Custom Fieldsは現時点でカスタムフィールドを設定する最高のプラグイン。それで入力した情報を取り出す方法を全て網羅して解説しました。
-
-
get_categories、get_termsでカテゴリとタクソノミーのターム一覧の編集方法
get_categories()関数やget_terms()関数を使ってタクソノミーのタームを取得し検索処理の部品を作るプログラム作りその解説をしています。
-
-
Custom Post Type UIでカスタムタクソノミーを設定し編集する方法解説
カスタムタクソノミーを追加、管理するプラグインCustom Post Type UIの使い方の解説。プラグインの解説ではあるものの、カスタムタクソノミーの仕様の解説でもある。
-
-
Comment Rating FieldでWordPressのコメントに口コミサイト機能を追加
口コミサイトを構築するためのプラグイン。評価点を投票する仕組みをコメント投稿機能に追加する方法で実現。口コミサイトを構築するには十分な機能を提供。