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直リンクとは何か?直リンクとディープリンクの違いと著作権問題

      2017/03/09

直リンクとは?

 

直リンクとは?時代と場所によっての変遷

 
コピーコンテンツ・直リンクの3つの対策Google通報などのまとめ」の記事を書く中で、画像の直リンクについていろいろ調べていたのですが、「直リンク」の意味が時代の変遷とともに、使われる場所によって変遷していることが分かりました。
 
 
個人的には「直リンク」っていえば、「直リンクだろう!?」って思っていたわけですが、時代の変遷や Webサービスによっては違う意味で使わることがあることが分かりましたので、それを解説していきます。
 
これを正しく理解していないと、「直リンク」「直リンク禁止」「直リンク 著作権」などで検索して出てきたページが何の情報について解説している記事なのか、また、「直リンク禁止」と書かれている Webサイトを見かけた時にそれは何を意図して書いてあるのか、意図を取り違える可能性が出てきますので、改めて確認してみてください。
 
 

直リンクを指す用語

 
「直リンク」と一言で言っても下記の 4種類の意味を含んでいるようです。
個人的な感覚ですが、使われている意味として多いものから上から順番に並べています。
 
1・画像への直リンク(HTMLの imgタグに画像の URLを記述)
2・ディープリンク
3・Webサービスに URLを記述し自動リンクを貼る行為
4・画像への直リンク(HTMLの aタグで画像の URLを記述)
 
 
 

画像への直接リンク(HTMLの imgタグに画像の URLを記述)

 
この記事も含め一連の記事で「直リンク」と表現しているものがこれに当たります。
他のサイトにある画像に対して、HTMLの imgタグに URLを記述して HTMLの一部として画像表示するリンクを貼ることを言っています。
 
20150217_web_01
 
これの問題として主なものには以下のものがあります。
 ・画像の著作権を侵害している可能性が高い
 ・画像が置いてあるサーバに負荷を与える
 
この記事のもともとの事例では、そもそも記事自体も全文コピーして掲載していましたので、その時点ですでに著作権侵害なわけですが、画像だけを直リンクで取り込んだ場合に対しては、画像の取り込みは“参照”だと言い張ることに対して明確な法的基準がない模様です。
直リンクを貼っている画像の近くにリンク元を書いておけば、著作権侵害を問われることは限りなくゼロになるでしょう。
 
これは、直リンクそのものに対する法的な基準がないことも一因なのかもしれません。
 
 
 
 

ディープリンク

 
一番最初は「直リンク」というとこのディープリンクのことを指していました。
ディープリンクとは、トップページではなく、下層ページへリンクを貼ることです。
 
20150217_web_02
 
 
ディープリンクの問題点は...個人的にはディープリンクがなぜ問題になるのかがさっぱり分かりません。
 
 http://webkit.seesaa.net/article/130713396.html
 http://webkit.seesaa.net/article/130856181.html
上記の記事のクックパッドの様に自分勝手な主張で禁止しているところはありますが、ディープリンクを禁止するというならば Webサービスを提供する側で対処すべき問題だと感じますね。
特にこのクックパッドの場合は、自社に都合が悪いディープリンクだけは排除したいという主張なわけですからね。
Googleの検索エンジンは下層のコンテンツにだってリンクを貼っているわけですから、それが良くてほかがダメという主張は成り立ちえないですよね。
 
クックパットのような事例ではなく、例えば、ある特定の流れがあるコンテンツで(小説やイラスト、漫画といったコンテンツで)、著作者の期待している通りの順番で見てほしく、途中のページをいきなり見てほしくない、と考える場合もあるようですが、それはそういう制御ができる仕組みのメディアやフォーマット(Flashなどを使ったスライドショーとか)を使って提供するべきなんじゃないかと思うわけです。
HTMLはリンクを貼ることで情報をヒモ付けていく仕組みなわけですから。
 
まぁ、Webサイトも著作物なので、著作者の希望は最大限に尊重すべきだとは思いますが...
 
 
 

Webサービスに URLを記述し自動リンクを貼る行為

 
2ちゃんねるで始まった言い方だそうですが、Webサービスで URLを記述して自動リンクを設定する行為のことです。
これは、大きなアクセスがある Webサービスから小さなサーバへ大量のアクセスを集中させないための考え方があるようです。
 
2ちゃんねるは URLを記述すると、その URLは自動的にリンクの処理がされて投稿されます。
そうすることによって、その記述を見たユーザは気軽に URLをクリックしてしまいます。
リンク先のサイトが Yahooなどのそもそも大きなアクセスを見越したサイトであれば問題ありませんが、このブログの様に大きなアクセスを想定していないサイトの場合は、2ちゃんねるからリンクを貼られることによって大量のアクセスがあり、サーバが落ちてしまう場合が出てきます。
そうならないために、URLを記述するときは URLを直接記述しないようにしよう、ということを「直リンク禁止」という表現を使っているようです。
 
具体的には、URLを http://…. と記述することで自動的にリンクの処理がされてしまいますので、自動的なリンクの処理が実行されないように、最初の「h」を記述せず「ttp://….」と記述する方がいいとする考え方です。
これは、2ちゃんねるから始まった考え方ですが、2ちゃんねるに限らず同様のサービスを行っているサイトでは同じように直接 URLを記述するべきではないという考え方があるようです。
 
ちなみに、私はこの記事を書くまでなぜ「h」を記述しないのか、その理由を知りませんでした。
 
2ちゃんねるではありませんが、Yahooニュースにリンクを貼られたサイトがサーバダウンしていることはよく見かけるわけですが、サイトへの被リンクは増える方が嬉しいものだと思いますが、急激なトラフィックの変化は避けたいところではあるでしょう。
 
 
 

画像への直接リンク(HTMLの aタグで画像の URLを記述)

 
こちらも画像へ直接リンクを設定するものですが、1番目の様に imgタグで HTML上に埋め込むのではなく、画像の URLを aタグのリンクとして記述することを指しています。
 
20150217_web_03
 
これについては、法的に問題になることはないと思うものの、リンクの貼り方には配慮が必要なのではないか、とも感じるところですね。
 
このエス技研ブログでは、外部サイトにリンクを貼る際には URLそのものを掲載してリンクを貼るようにしていますが、同じように画像にリンクを貼る際にも URLが分かるようにリンクを貼るべきなのだろうと思います。
可能であるならば、それが表示されているページ全体へのリンクも貼っておくくらいの気遣いはあった方がいいのだろうと感じます。
 
ただ、画像へのリンクについていうと、下記のようなサイトがありました。
(この画像を使いたいのですが、元画像はどこにありますでしょうか?と言う質問で、その回答にこのエス技研のアイキャッチの猫の画像が回答に書かれていました。)
 http://lineq.line.me/q/9147973
 
このエス技研のアイキャッチの画像は無料で利用できる素材集のサイトの画像を使わせてもらっていますので問題ないワケですが、これが有料の素材だったらどうするつもりなのだろうか?と思わずにいられませんね。
何に使うつもりなのか分かりませんが、そもそもこれが問題になる可能性がある行為だということを理解していないのかもしれません。
ネット上にあるものはなんでも自由に使えるものという感覚があるのかもしれません。
 
 
ちなみに、上記それぞれ下記のサイトなどが参考になると思います。
特に、一番上のサイトは経緯などもまとめられていて分かりやすいですね。
 
直リンクに何が起きているのか
http://park5.wakwak.com/~tanaka02b/column/history.htm
 
ディープリンク(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
 
直リンク(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B4%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
 
 


 

直リンクと著作権の問題

 
この記事を書くにあたって、直リンクと著作権の問題についても調査しました。
 
調査した結果では、
 
1・画像への直リンク(HTMLの imgタグに画像の URLを記述)
これは、法的に明確な決まりがないため、法的に争うにはかなり骨が折れそうです。
著作権に違反している!という判例を打ち立てるために争うつもりならばありでしょう。
 
2・ディープリンク
3・Webサービスに URLを記述し自動リンクを貼る行為
4・画像への直リンク(HTMLの aタグで画像の URLを記述)
これらは、法に照らし合わせても違法になることはないようです。
 
 
それぞれ著作権上問題があるとする記事と問題ないとする記事とがありました。
個々人で考え方を述べているものや、Webサービス上で議論を重ねているサイトなど多様な内容があるのですが、その根本的な問題として「『直リンク』が何を意味しているのか」を確認せずに議論が進んでいっていることで、お互いの主張が交わっておらず議論の体をなしていないものも多々ありました。
 
 
そのため、まずは名前を明確に決めていくところから始める必要があるのだろうと思います。
 
上記の意味の分類を書いてみると分かりますが、下層ページへのリンクについては「ディープリンク」という名称がありますが、それ以外の項目には名称がありません。
 
これでは混乱するのは当然ともいえるわけで、まずはそれぞれに意味が分かるそれらしい名前を付けていくところから始める必要があるのではないでしょうか。
 
 

直リンクの著作権の疑問

 
この記事を書いていて著作権に関しての疑問を感じることがあります。
疑問形で終わっていますが、答えが分かっているわけではありません。
詳しい方、どなたか教えてください。
 
20150217_web_04
 
A.エス技研ブログ・元の画像のある場所
 
B.違法サイト・直リンクしているサイト
 
C.転送先サイト・リダイレクトで差し替えられる画像
 
著作権違反として訴えられることがあるとするならば、どこが訴えられるものでしょうか?

 - プログラミング・Web関連技術

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