WordPressで月極駐車場検索サイトを構築し無料公開・使ったプラグインの紹介も
2017/03/11
「月極駐車場検索エース」をWordPressで構築
月極駐車場検索サイトの「月極駐車場検索エース」を構築し、公開しました。
月極駐車場検索サイト「月極駐車場検索エース」は、WordPressをフレームワークとして利用して構築したサイトで、駐車場を探すユーザはもちろんのこと、駐車場の情報を掲載する駐車場のオーナーさん、管理会社さんも無料で利用することができる Webサービスです。
月極駐車場検索サービスへの参入!
月極駐車場検索サイトの多くは 2つのパターンで運営されています。
- 自らが不動産仲介事業者である場合は、駐車場契約時の成功報酬を収益源として運営されています。
- 不動産仲介事業者ではない場合は、Webメディアとして運営されており、駐車場情報の登録料、掲載料を収益源として運営されています。
前者の場合は、サイトへの駐車場情報の登録は無料である場合がほとんどです。
そして、普通に不動産仲介事業者ですので自ら営業し、ユーザと積極的に関与し積極的に契約に向かいます。契約が成立しないと売り上げにつながりませんからね。
ですが、エス技研は不動産仲介事業者ではありませんので、前者のパターンとして Webサイトを提供することはできません。
そのため、後者の Webメディアとしてサイトを運営することになりますが、新参者の我々が同じように登録料、掲載料を払ってもらい登録してもらえるとはとても思えません。
そんなわけで、登録料・掲載料を無料にして、多くの方に利用してもらうことで広告収入を得る、広告モデルで「月極駐車場検索エース」を提供することにいたしました。
果たしてどれだけのニーズがあるのかっ!?
「月極駐車場検索エース」ができるまで
このエス技研ブログの更新は 1月18日を最後に更新が滞っていましたが(諸事情あって 2月の日付の記事もありますが)、それはこの「月極駐車場検索エース」の構築をしていたからです。
「月極駐車場検索エース」の構築とブログの更新を並行して進めることは無理なので、ブログの更新を止めてサイトの構築を最優先として行っていました。
開発開始から終了までの工程
サイトの開発を開始したのは 2016年01月17日(日) です。
この日に「http://parking.s-giken.info」のサブドメインを設定し、開発を開始しました。
その後の流れは以下のような感じです。
- 2016年01月17日(日) 開発開始
- 2016年01月31日(日) テンプレートを BizVektorに決定
- 2016年02月28日(日) 基本処理の開発完了・コンテンツ開発開始
- 2016年03月13日(日) 公開
サイト開発を行っていた期間は 2ヶ月弱。
システム開発だけではなく、画像を作ったり記事を書いたりする時間も含めて 250時間程度ですかね。なので、実際の構築にかかった時間はそれほど大きいものではないでしょう。
ですが、だからと言って 250時間でこのサイトが作れるか、っていうとそういうわけでもないんじゃないかと思います。
そもそも、ここに至るまで WordPressの仕組みを理解するのに約 2年間ほど費やしていますから。
WordPressを使うようになったのは、2013年08月16日に「WordPressのバージョンアップをしたら「the_content」でコンテンツが表示されなくなった」の記事を書いた 2013年8月ごろなのです。
ですが、当時は CakePHPでシステム開発を行っていたこともあり、CakePHPベースで作られた CMSである baserCMSを利用してサイト開発をすることを想定していました。
実際に、2013年11月16日(土)には baserCMSを使って「株主優待情報.info」を立ち上げました。
その後、2014年01月13日に「FC2から WordPressに引越しをしました」の記事を書きましたが、このブログを WordPressに移した頃から WordPressに可能性を感じるようになり、日々の業務も WordPressを中心に使うようになっていきました。
そして、このブログでも記事の半分が WordPressとなるくらい WordPressでいろいろな実験をしつつ、ブログの記事を書きつつ、WordPressの理解を深めていきました。
そして、今年、2016年になって「ピカァーーン!」と「これで行ける!」という道筋が見えたワケです。
ずっと作ろうとしていたサイトをどう構築すればいいか、明確に見えたワケです。
なので、2016年01月17日に開発を始めた、というワケです。
もっとも、大よそのやり方のアタリが付いていたとはいえ、実際にそれをやるとなるとやっぱりいろいろな予想外があるわけで、なかなかうまく実装できないことや気づいていなかった必要な機能などが出てくるわけです。
開発を始めてからもいろいろな実験を行いました。
やっぱりこうして一つのサイトを作るのはいろいろな新しい発見があるわけです。
試行錯誤を繰り返しましたが、今日、こうしてなんとか公開にたどり着くことができました!!
実際に作ってみて思うことは、やっぱり WordPressってすごいな、と。
ここまでのサイトを作るのにこれだけの開発でできるなんて!と思いましたね。
「月極駐車場検索エース」を構成するプラグイン
というわけで、この「月極駐車場検索エース」を構築するのにどんな感じで作ってきたのか、その情報を提供いたします!
利用したテンプレート
利用したテンプレートは BizVektorです。
BizVektor(https://bizvektor.com/)
コーポレートサイトを作る用のテンプレートとして有名な無料のテンプレートですね。
コーポレートサイトに必要な機能が満載なので、マニュアルに沿って構築すればしっかりしたコーポレートサイトが出来上がるという優れもののテンプレートです。
ただ、その分カスタマイズをしにくい部分もありますが。
サイトの基幹機能となったプラグイン
サービスを構築する基幹機能として大事な機能を持つプラグインとして利用したプラグイン配下になります。
Advanced Custom Fields
カスタムフィールドを管理するプラグイン。
カスタムフィールドを管理する上で現状最も便利なプラグインだといえます。オーナー・管理会社の情報や、駐車場情報の入力項目の管理に使用しています。
このプラグインがあるからこそ WordPressが CMSとして成立するといっても過言ではないでしょう!それくらいありがたいプラグインです。
Advanced Custom Fields管理画面の全項目完全解説・カスタムフィールド決定版!
Advanced Custom Fieldsの全項目解説・公開側表示編集編
Advanced Custom Fieldsの関数の全部の使い方を調べてみた
Theme My Login
Never Let Me Go
「Theme My Login」が会員管理のためのユーザ登録をするためのプラグインで、「Never Let Me Go」がユーザが退会する際の手続きのプラグインです。
会員登録する際にメール認証の手続きを行うために「Theme My Login」を利用しています。ただ、「Theme My Login」には退会管理をする機能がありませんので「Never Let Me Go」を利用しています。
Custom Post Type UI
カスタム投稿、カスタムタクソノミーを管理するプラグインです。
駐車場情報をカスタム投稿として管理していますので、その管理のために利用しています。画面の項目のを設定するだけでカスタム投稿の管理ができるので便利です。
今回はカスタム投稿は駐車場情報だけですのでプラグインを使わなくても対応は可能ですが。
Custom Post Type UIでカスタム投稿を設定し編集する方法解説
Custom Post Type UIでカスタムタクソノミーを設定し編集する方法解説
MW WP Form
MW WP Form reCAPTCHA
お問い合わせフォームを構築するプラグインです。
BizVektorの標準お問い合わせフォームは「Contact Form 7」なのですが、入力確認画面、入力完了画面は必須と考えるため「MW WP Form」を選択しました。
また、駐車場の詳細ページの情報を引き継いでお問い合わせを行う必要がありますが、「MW WP Form」はそれも簡単に実現できるために使うメリットがあります。
MW WP Formの使い方詳細解説・WordPressの確認画面付フォーム
WP Admin UI Customize
管理画面のインターフェイスを権限ごとに表示を管理するためのプラグインです。
会員情報の管理や駐車場情報の管理は、WordPressの管理画面をそのまま利用していますので、オーナー・管理会社の権限でログインした場合は、利用しない機能を隠すために利用しています。
サービスを提供するために重要な機能を担うプラグイン
サービスを提供するために欠かせない重要な機能を提供するプラグインとして導入しているのは以下の通りです。
Force Email Login
「ログインID」にあたるものを「ユーザ名」から「メールアドレス」に変更するプラグインです。
メールアドレスでログインする機能は「Theme My Login」にも付いているのですが、「Theme My Login」の機能は「ユーザ名」に「メールアドレス」を設定する仕様のため実用的ではないため、その機能は利用せず、「Force Email Login」を利用しています。
WordPressの不正ログインを Force email loginで回避
Duplicate Post
投稿を複製するプラグインです。
同じような駐車場情報を登録する場合、すでに登録されている駐車場情報を複製して新規登録できるようにするための機能として導入しました。
WordPressの標準機能としてあっても良さそうな気がする機能ですね。
Webサービスとして成立させる重要な機能を担うプラグイン
Webサービスとして、Webサイトとして運営をしていく上で欠かせない重要な機能を担うプラグインとして導入しているものは以下の通りです。
Category Order and Taxonomy Terms Order
カテゴリー、カスタムタクソノミーの並び順をコントロールするためのプラグインです。
駐車場情報を分類する際にカスタムタクソノミーを使うと大活躍したプラグインなのですが、今回はカスタムタクソノミーを設定していないため、ほぼ意味がありません(笑)。
Category Order and Taxonomy Terms Orderでカテゴリ・タクソノミーのタームの順番を並び替える
WP jQuery Lightbox
画像表示を簡単に Lightboxを利用した表示にしてくれるプラグインです。
サムネイルの画像を表示させ、クリックすると Lightboxを利用して画像を大きく見せるために導入したものです。WordPressの画像を拡大させるリンクは、閉じ方が分かりにくいので何か対策が必要だと思っていたわけですが、このプラグインは導入が簡単なので気軽に利用できます。
WP Mail SMTP
メール送信の際、PHPから sendmail経由でメールを送信すると、スパムメール扱いされる場合があるため、SMTPサーバ経由でメールを送信するプラグインです。
X-Serverから送信するメールはスパムになる可能性は高くないのですが、多くのユーザに登録してもらい利用してもらうサービスのため、より不具合を出さずに運用するために導入しました。
WP Mail SMTP、WP SMTP、Easy WP SMTPでWordPressのメールのスパム判定を回避
EWWW Image Optimizer
アップロードされた画像を自動的に圧縮して軽くしてくれるプラグインです。
このブログでも利用していますが、このブログの画像は可能な限り軽くなるよう加工をしてアップしていますが、一般のユーザはそんな対応はせずに画像をアップロードするはずですので、より効果を発揮してくれるでしょう。
EWWW Image Optimizerで画像の圧縮でWordPressを高速化
Google XML Sitemaps
検索エンジンにサイトの構成情報を提供する sitemap.xmlを生成するプラグインです。
自動的に sitemaps.xmlを生成してくれますので、表に出てくる機能ではありませんが、Webサイトを作る上で必須のプラグインともいえますね。
WordPressの Google XML Sitemapsで WebMaster Tools用の sitemap.xmlを生成
BackWPup
サイトのバックアップを取るためのプラグインです。
Webサービスとして提供するサービスですし、不特定多数のユーザが利用するサービスですので、このブログサイトよりはトラブルが起こる可能性は高まります。
万一の事態に備えてバックアップが大事になりますので、そのためのプラグインです。時間を決めて自動的にバックアップを取ってくる機能もありますので欠かせないプラグインですね。
BackWPupでWordPressのDBもファイルもバックアップ
BackWPupでバックアップ・データベース保存の自動設定例
BackWPupでバックアップ・リストア(復元)の具体的手順
Better Delete Revision
自動保存されるリビジョンを削除するプラグインです。
多くのユーザが利用するサイトですので、自動保存されるリビジョンも多くなることが考えられますので、それを削除するためのプラグインです。
Better Delete Revisionを使って WordPressのリビジョンを削除する方法
WP Multibyte Patch
日本語に関連する不具合を解消するためのパッチプラグインです。
デフォルトで付いてくるプラグインでもありますが、日本語を利用する場合は必須のプラグインですね。
WP Multibyte PatchでWordPressの管理画面のイタリック体を解消
エス技研・基本カスタマイズプラグイン
エス技研オリジナルのプラグインです。
slugを指定して自動でリンクを作成する機能や、カスタムタクソノミーの一覧をショートコードで取得する機能など、サイトを構築するのに便利な関数を他のサイトでも簡単に利用できるようプラグインにして利用しています。
自サイト内のリンクをショートコードで指定する・アンカーリンク対応版
カスタムタクソノミーのターム一覧をウィジェットにショートコードで編集
タクソノミーの一覧をショートコードで編集・ソート機能付き・wp_list_categories
ちなみに、「エス技研・基本カスタマイズプラグイン」など独自に開発したプラグインや「月極駐車場検索エース」用に作った関数、プラグインのカスタマイズなども多々あります。
なので、上記のプラグインを入れただけでは「月極駐車場検索エース」には全くなりません。その点はご承知おきください。
そもそも「月極駐車場検索エース」の根幹を担う駐車場検索処理はプラグインを使っていませんからね。
そんなわけで、「月極駐車場検索エース」を構築する間にブログの更新を止めていたわけですが、その間もネタはいろいろと書き留めていますので、書き留めたネタを中心に再びブログでの情報提供をしていこうと思っています!
乞うご期待!
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Comment
初めまして。
色々調べているうちにこのページにたどり着きました。
ブログを拝見するとかなり役に立つ情報ばかりで
本当に重宝しております。
今後も訪問させていただきます。
ちなみにwordpressに関して(というかWEB制作全般)初心者ですが
御社が作られた駐車場のサイト(のようなもの)を作るのに
どれくらいかかると思いますか?
あるアイディアを実現するためにwordpressを先週から勉強しているのですが
サイト構築が難しすぎて困っております。
ブログ形式でなく、検索サイトをwordpressで作りたいのですが
やはり超初心者には無理でしょうか?
ダイさん、コメントありがとうございます。
WordPressは、管理画面から情報を登録したものを公開側で表示する、いわゆる CMSのツールですので、そういう使い方をするのにはすごく便利ですね。
そのためのプラグインも多くありますからね。
でも、オリジナルな何かをやりたいと思うと一気に難易度は上がりますね。
WordPressというか、Webサイトそのものがシステムの上で動いているものですので、プログラムやサーバ、データベースの知識がないとつらい場面が増えますね。
WordPressようなツールは、誰もが簡単にサイトを作るためのツールっていうようなイメージを持っているかもしれませんが、実際は、エンジニアがより簡単に Webシステムを作るためのツールなので、Webシステム構築の基本的な理解がないとカスタマイズはなかなか難しいでしょうね。
例えば、車。
車は免許を取れば運転できるようになりますけども、車をメンテナンスしたり、改造したりっていうのは車のことを勉強しないとできないですよね。
それと同じような感じじゃないかと思います。
でも、みんな何事も最初は初心者ですので、基本的なところからこつこつやればだんだんと技術は身についていきますよ。
で、まぁ、現在の知識の量と新しいことを覚えるスピードには人それぞれ違いますので一概には言えませんが、毎日仕事としてそれを作ろうと思うのであれば数ヶ月もあれば作れるようになるんじゃないかとは思います。
でも、平日は仕事なので作業は土日だけ、という感じだとやっぱり数年くらいはかかってしまうのかもしれませんね。
ご返信ありがとうございます。
仕事は今月でやめ、来月から本格的に作成することにしました。
御社が作ったサイトは知識・技術がある場合で3ヵ月ほど。
私が勉強しながら作ると半年~1年くらいかかるかもしれません。
でもサイト運営をして会社として今後やっていくために
必要なスキルなので習得するしかありません。
アイディア自体はまだ作られていないサイトなので
形になれば収益につながると確信しています。
時間が掛かるようならある程度のサイト構築を行い、
残りは外注するか共同制作者や求人するかもしれません。
はたまたスクールに通って勉強しながらサイト作成という手も考えています。
とりあえずアイディアは形にしないと、実現しないと話にならないので
最短での実現方法を考え、実行していきます。
ダイさん、コメントありがとうございます。
仕事を辞めてそれにかけるって、すごいチャレンジですね。
で、まぁ、エンジニアとしての技術があれば自分で作れるのでメリットは多いですけども、自分で作る以外の方法も検討した方がいいような気もしますね。
サイトを作るためには、プログラムを作るだけじゃなく、デザインを作ったり、各ページの記事を書いたり、プロモーションを行ったり、ユーザへの対応を行ったり、やることはいっぱいありますので、周りの人を巻き込むこととか他の人にやってもらうこととかも考えるといいかもしれないですね。