WordPress初心者向け フォルダ構成・データベース構成解説
2017/03/07
フォルダ構成・データベース構成
BackWPupでバックアップをする際の参考記事の一つ
この記事は、BackWPupで WordPressのバックアップを実施する際に、ファイルの構成やデータベースの構成が全く分からない状態では何をどのようにバックアップをしていいのかの判断もつかないのではないか、と思ったことがきっかけで書きました。
そのため、ファイルの一覧もデータベースの一覧も BackWPupでバックアップを取って、それをリストア(復元)するときの参考になれば、という趣旨で書いています。
そのため、WordPressを使い始めて期間が浅い方を対象としていまして、本格的に WordPressのフォルダ構成やプログラムのメンテナンスをする際のプログラム構成、データベースの構造、連携についての解説をしている内容ではないことを最初にお断りしておきます。
BackWPupでのバックアップに関しての関連記事は、最後にまとめて目次を付けていますので、そちらから参照してください。
WordPressはファイルとデータベースで構成されている
WordPressは、ファイルとデータベースで構成されています。
ファイルとデータベースをざっくりと分けると、
・ファイル
パソコンの中にもあるファイルと同じようなテキストファイルにプログラムなどの情報が書いてあるもので、FTPというサーバからファイルを取得するツールを使ってダウンロードが可能なもの
・データベース
ファイルと違って、MySQLというデータを管理するシステムによって管理されている投稿データなどのデータの固まりで、FTPというツールではダウンロードできない特殊な形式のデータ
そもそもデータベースって何?という方に「WordPress初心者向け講座・詳細解説データベースとは何か?」という記事を書きましたので、併せて参考にしてください。
ファイルとして存在しているものは、下記のようなものです。
WordPressのプログラム本体
テーマ(プログラムが組み込まれた HTMLファイル、CSS)
プラグインのプログラム
アップロードした画像
設定情報(データベースの接続情報、インストール場所のパス情報など)
データベースの中に保存されているデータとしては、下記のようなものです。
投稿データ
投稿データに付随するデータ
WordPressの設定情報(「設定」の画面で設定する情報など)
プラグインなどの設定情報
WordPressの設定情報は、ファイルとして保存されているものと、データベースに保存されているものとあります。
ファイルとして保存されている情報は、データベースに接続するための情報(そもそもこれがないとデータベースに接続できないから)、インストールされているファイルのパス情報(その都度データベースにアクセスに行くと速度が犠牲になる可能性がある情報)など、主にインストール時に入力、決定する情報がファイルに保存されています。
また、データベースには、管理画面の「設定」から保存する情報など、後からでも管理画面から設定変更出来るような設定の情報が保存されています。
WordPressのフォルダに何が入っているか。
WordPressのフォルダはそれぞれ何に利用されているのか、なんとなく分かっておく方が WordPressのメンテナンスをする際やバックアップを取る際に少し気持ちが落ち着くのではないでしょうか。
ここでは分かりやすく、WordPressのルートフォルダを「/」(ドキュメントルート)として表現します。
/index.php
/wp-blog-header.php
/wp-load.php
/wp-settings.php
WordPressの基本処理をつかさどるプログラム群です。
/wp-config.php
設定ファイルです。この中にデータベースへの接続情報などが記述されています。
そのため、このファイルは外部に開示されないよう、特にパーミッションの設定をしっかり行っておく必要があります。
/wp-login.php
管理画面にログインするためにアクセスするファイルです。
このファイルにベーシック認証を設定しておくことで二重の認証を設けることができます。
詳しくは「WordPressの管理画面ログインURLの変更方法解説」「WordPressの管理画面ログインURLファイルにBasic認証を設定する方法解説」「Basic認証をファイル単位・URL単位で設定する方法の解説」に書いていますので参考にしてください。
/wp-admin/
管理画面のプログラムが入っているフォルダです。
/wp-includes/
WordPressのベースとなるプログラムが入っているフォルダです。バージョンアップの際に更新されますので、この中身は基本的に触らないようにします。
/wp-content/
コンテンツが入っているフォルダです。このフォルダの中にあるプラグインやテーマ、プログラムによってそのサイトがオリジナルのものとして構築されます。あなたのサイトにとって一番大事なフォルダと言えます。
/wp-content/languages/
日本語対応のファイルが入っているフォルダです。WordPress本体の日本語化を始め、プラグインやテーマなどの日本語化ファイルが入っています。
/wp-content/upgrade/
WordPressのアップグレードをする際に利用されるフォルダです。アップグレードを実施する際に生成され、アップグレードが終了するとフォルダの中身は削除されますので、バックアップ対象にする必要はありません。
/wp-content/plugins/
プラグインが入っていうフォルダです。プラグインをインストールするとこのフォルダの中にプラグインごとにフォルダが作成され、そこにプラグインがインストールされます。ごく一部のプラグインはフォルダが作成されないものもあります(Hello Dollyの「hello.php」など)。
プラグインをインストールした際に、そのプラグインが原因でログインすらできなくなった、という場合はこのフォルダの中にある該当プラグインのフォルダごと削除してしまえばトラブルが解消する可能性が高いです。
/wp-content/themes/
テーマが入っているフォルダです。このフォルダの中にテーマごとにフォルダが作成されており、必要なファイル一式が入っています。
管理画面のメニューの「外観」-「テーマ編集」をクリックして表示されるファイル、および、ファイル一覧はこの中に入っているファイルが表示されています。
/wp-content/uploads/
メディアからアップロードされたファイルが入れてあるフォルダです。インストール直後は存在しませんが「メディア」からファイルをアップロードすると生成されます。その他、プラグインなども利用します。BackWPupでバックアップするファイルもここに保存されますが、BackWPupで保存するファイルはバックアップ対象にはしません。
WordPressのデフォルトで設置されるテーブル名
WordPressが利用しているテーブルについてそれぞれのテーブルについて説明をしています。
wp_commentmeta
コメントに関連する情報が入っています。こちらにはスパム対策プラグインがスパム判定した内容なども入っています。
wp_comments
コメントに関連する情報が入っています。
コメントの一つの形態として、トラックバック、ピンバックの情報もここに入っています。
wp_links
リンクに関連する情報が入っています。
かつては、「リンク」は左ナビゲーションにデフォルトでありましたが、バージョン 3.5からプラグイン化され、「Link Manager」というプラグインをインストールしないと、「リンク」のメニューは表示されませんが、そこで設定されたリンクの情報が入っています。
プラグイン化されたことで、あまり利用されないのかもしれませんが。
wp_options
「設定」の画面で設定されるサイトのタイトルやキャッチフレーズなど設定された情報が入っています。
プラグインの設定情報などもここに入ってくる場合があります。
wp_postmeta
投稿記事に関連する情報が入っています。
「wp_posts」には投稿データそのものが入っていますが、こちらは、それに付随するカスタムフィールドの情報などが入っています。
wp_posts
投稿ページや、固定ページの投稿されたデータが入っています。
タイトルや本文、更新日時などの投稿の基本データが入っています。
wp_terms
カテゴリーやタグ、タクソノミーに関する情報が入っています。
wp_term_relationships
カテゴリーやタグ、タクソノミーと記事を連携させるための情報が入っています。
wp_term_taxonomy
カテゴリーやタグ、タクソノミーに関する情報が入っています。
「wp_terms」には管理画面の投稿から見られるカテゴリーなどの情報が入っていますが、こちらは、システム上で管理している名前が入っています。
wp_usermeta
ユーザに関連する情報が入っています。
下記の「wp_users」には、ログインに関する ID、PASSなどが入っていますが、こちらのテーブルには、名前やニックネーム、登録のメールアドレスなど、プロフィールで登録する情報が入っています。
wp_users
ユーザの情報が入っています。
1人で管理している場合は、あなたのログインユーザのログインに必要な情報が入っています。
WordPress 3.9のデフォルトのテーブルは上記になります。
ですが、プラグインをインストールすると、そのプラグインで利用するテーブルが作成されることもありますので、利用するプラグインが多い方は、もっと多くのテーブルが作成されているでしょう。
ちなみに...
「カスタムフィールドとは、最初からある「タイトル」「本文」とは別に、オリジナルの「住所」や「電話番号」といった入力項目を追加させるフィールドのことです。
タクソノミーとは、カスタム投稿をする際に利用するカスタム投稿用のカテゴリーのことです。
これだけの説明ではほぼ理解できないと思いますが、説明するには別ページが必要になりますので、また別の機会に説明したいと思います。
WordPressのファイルとデータベースのまとめ
WordPressは、WordPressをインストールしたフォルダの中に入っているファイルと、インストール時に付けた接頭辞(デフォルトは「wp_」)が付いているテーブルだけで動いています。
Windowsのパソコンにアプリケーションをインストールする場合は、レジストリに設定情報が記述されるなど、アプリケーションが入っているフォルダ以外にも情報が保存されるため、アプリケーションが入っているフォルダをそのままバックアップしていても元に戻せないという問題があります。
ですが、WordPressは、Windowsパソコンのアプリケーションと違い、WordPressがインストールされているフォルダのファイル一式とデータベースの出力ファイルさえバックアップしてあれば完全に元の環境を復元することができます。
ちなみに、ファイル一式はそのままファイルですが、データベースの出力は、SQL文で書かれているテキストファイルで、データベースの構造と中に入れるデータについて記述されています。
BackWPupでバックアップ・目次
BackWPupの説明記事があまりにも長くなりすぎましたので、下記の通り項目ごとにページを分けましたので、それぞれ必要に応じて参照してください。
■BackWPupでWordPressのDBもファイルもバックアップ
バックアップを行うBackWPupとWordPressのバックアップ全般についての解説をしています。
■BackWPupでバックアップ・Jobの設定・保存する情報の設定
Job設定のうち、バックアップする情報の設定画面、方法の説明をしています。
■BackWPupでバックアップ・Jobの設定・保存先の情報設定
Job設定のうち、バックアップするファイルを保存する先の設定画面、方法を説明しています。
■BackWPupでバックアップ・設定したJobの実行、ファイル一覧
設定した Jobを実行し、ログや保存されたファイルの確認方法を説明しています。
■BackWPupでバックアップ・機能の基本設定 Settings
バックアップの設定を行う BackWPup自体の基本的な設定を行う画面の説明です。
■BackWPupでバックアップ・エラー発生の具体的対処方法事例6
バックアップの処理を実行した際にエラーが発生した場合の事例とその対処方法の解説です。
■BackWPupでバックアップ・全体バックアップ具体的設定例
ファイル、データベースすべてを丸っとバックアップする方法の具体的設定方法の解説です。
■BackWPupでバックアップ・データベース保存の自動設定例
データベースを自動的に毎日バックアップする方法の具体的設定方法の解説です。
■BackWPupでバックアップ・リストア(復旧)手順
バックアップしたファイルからリストア(復旧)させるための手順の解説です。
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