エス技研

WordPress、CakePHP、PHP、baserCMSなどの Web系システムを中心に情報を提供します!


数値がMySQLのint(11)に保存できない!PHPの変数が本当にint型か確認!

   

数値なのにMySQLのint(11)に保存できない!「The provided value is invalid」のエラーが出る理由とその対処方法の解説

 

PHPで数値を int(11)に保存しているのにエラーとなった経緯

 
LAMP環境(Linux、Apache、MySQL、PHPの環境。いわゆる Web環境)で、商品を販売し、その販売手数料をデータベースに保存する、という仕組みを作りました。
 
具体的には...
「商品の価格($price):100,000円」の商品を
「販売手数料率($rate):20%」として手数料を計算し
その手数料を「fee int(11)」というカラムに保存する
というものです。
 
 
これを処理するため、下記の処理を作成しました(言語は PHPです)。
 

 
この処理の結果の「$fee」をテーブルの「fee int(11)」カラムに保存する処理を作成しました。
 
しかし、テーブルに保存する処理で MySQLが「The provided value is invalid」のエラーを出力するのです。
「$fee」に入っている値は「20000」という数値なのにも関わらず!です。
 
それはそれはもう悩みましたよ。
 
 

検証ソースコード・その1

 
この問題を確認するために下記のソースコードを作成しました。
 

 
さて問題です!
この場合「INTです」「INTではありません」のどちらになるでしょうか?
 
問題にするくらいなので、「INTではありません」と出てくると考える方もあるかもしれませんが、理由はお分かりになりますか?
 
 

検証ソースコード・その2

 
では、下記のように記述した場合はどうでしょうか?
 

 
その1と2の違いは、あらかじめ手数料率を計算して変数「$rate_percent」に入れているか、いないかの違いです。
 
 
「$fee」「$fee2」のいずれも「echo」で出力される値は「20000」なのですが、
前者は「INTではありません」となります。
後者は「INTです」となります。
 
理由は、
後者は、変数はすべて「int」であり、計算結果も「int」であるため、最終的な変数である「$fee2」も「int」になります。
 
対して、前者は変数「$rate_percent」に代入される値「0.2」が「int」ではない値(double)となります。
そのため、「int」に「intではない値(double)」をかける計算をする事になり、計算結果の見た目が「int」であったとしても「$fee」は「intではない(double)」となるのです。
 
 

PHPで integerと doubleの計算をする際の対策

 
今回のような integerと doubleの計算をする際の対策としては、キャスト演算子を使って型を指定する必要があります。
 
今回の場合は、下記のような表記にすることで「int」に変換することができます。
 

 
 

PHPの変数の型を調べるには「gettype()」関数を使う

 
PHPでは変数を型を気にすることがほぼないため、そもそもの変数の確認の仕方を忘れておりまして、「in_int()」関数を使って検証を行いましたが、「gettype()」関数を使うと変数の型を簡単に確認することができます。
 

 
「gettype()」関数を使えばここまで悩まずに済んだかもしれません...
 
 

PHPで integerと doubleの計算をしてみて...のまとめ

 
PHPで integerと doubleの計算をしてみて驚きがありました!
こんな仕様、知りませんでした...
 
四則演算でも「+」「-」「×」は気にしなくて良さそうですが、「÷」を使うときは途中で変数を使う場合は、その変数にどのような値が入るのか、それを確認しておく必要がありますね。
 
ちなみに「$rate = 200」を入れると「$rate_percent」も「int」となるため、前者の計算式でも「INTです」となります。
 
 
代入される値によって結果が異なりますので、十分なデバッグが必要になりますね。

 - PHP・Smarty・ECCUBE

GoogleAdwords

GoogleAdwords

最後までお読みいただきましてありがとうございます。
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

下記の空欄を埋めてください。 * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

※入力いただいたコメントは管理者の承認後に掲載されます。

  関連記事

WindowsのXAMPPのPHPではstrptimeは使用不可。代替はdate_parse_from_formatを使う
WindowsのXAMPPのPHPではstrptimeは使用不可。代替はdate_parse_from_formatを使う

strptimeはWindowsのPHPには未実装。LinuxとMacで挙動が異なる。PHP8.1で非推奨になる。なので日付のチェックはdate_parse_from_formatを使おう。使い方を詳細解説。

QRコード作成ライブラリ「cakePHP-QR-Code-Helper」をPHPで使うカスタマイズ
QRコード作成ライブラリ「cakePHP-QR-Code-Helper」をPHPで使うカスタマイズ

CakePHP2用のQRコード作成ライブラリ「cakePHP-QR-Code-Helper」をプレーンのPHPでも使うためのカスタマイズ方法を解説。1ファイルを設置するだけでQRコードが作れるため使い勝手がいい。

ECCUBEでカード決済NGの受注情報をマイページ購入履歴に表示しない方法解説

ECCUBEでカード決済に失敗しても購入履歴一覧に注文情報(受注情報)が表示される問題への対処方法を解説。受注情報レコードの作成の流れとステイタスについても解説。

include、requireのパス指定をdirname(__FILE__)、__DIR__と書く理由

include、requireのパスの指定を dirname(__FILE__)、__DIR__で記述する理由に付いて解説。相対パス、絶対パスを直書き、パスを書かない場合は何が問題かを説明。

ECCUBEの問い合わせフォームに任意の値を引数として渡す方法

ECCUBEのお問い合わせフォームに値を固有の情報を送りそれに基づいて処理をする方法を解説。ボタンの設置、受け取り側のテンプレート、プログラムのサンプルソースを提供。

ECCUBEの商品一覧ページのSEO対策!rel=”next” rel=”prev”を設定

Googleは関連あるページはその旨明示するよう求めています。ECCUBEの商品一覧ページでその求めに応じるための「rel=”next”」「rel=”prev”」について解説します。

ECCUBE2.13.3で商品規格の在庫数が無制限から変更できないバグがある

2.13.3固有のバグである商品規格の在庫数の入力エリアがアクティブにならない不具合を解消する解説です。product_class.tplの2行を修正するだけの簡単対応です。

複数銘柄を指定して株価チャートを一覧するツール公開

入力銘柄の5日間、3か月間、6か月間、1年間、2年間の株価チャートを一覧表示しますのでチャートで売買判断をするのに最適です。

ECCUBEのポイント設定、ポイント付与率を一括で変更する方法解説

ECCUBEの商品個別に設定してあるポイントを一括で変更する方法を解説。ECCUBEには商品個別のポイントを一括して変更する機能がありません。SQLを作成して一括置換!

PHPのcURLでAPIやWebサイトへのアクセス方法。file_get_contentsとの比較
PHPのcURLでAPIやWebサイトへのアクセス方法。file_get_contentsとの比較

PHPからWebサイトにアクセスしてHTMLを取得、APIにアクセスして情報を取得する場合は、cURLがオススメ。file_get_contentsでも可能だがエラー制御に難がありトラブルのもとになる。