Smartyの修飾子regex_replaceで正規表現の後方参照・PHPではpreg_replace
2017/03/11
ECCUBEのSmartyの修飾子regex_replaceで後方参照
Smartyの装飾子 regex_replaceの後方参照
ECCUBEをカスタマイズしている際に、文字列を正規表現で置換し、後方参照でマッチした値の一部を参照して編集する必要がありましたが、Smartyの後方参照は独特の問題がありますのでそこも含めて解説を行います。
ECCUBEはテンプレートに Smartyを使っていますので、テンプレートファイル上で置換を行う場合は、Smartyの仕様に従って記述する必要があります。
Smartyにおいて正規表現で置換を行う場合は、regex_replaceという修飾子を利用します。
後方参照というのは、
aaa.html
を、「aaa」の部分を正規表現で一致させつつ、「aaa」の部分を残して
aaa.php
に置換するという処理のことです。
Smartyの装飾子 regex_replaceの後方参照の具体的な記述方法
「商品コード+商品名」で登録している値を「商品コード<br>商品名」にしようとしました。
また、「商品コード+商品名」の条件は、以下の通り。
1.商品コードは数値のみ。
2.商品コードと商品名の間には半角スペース。
3.商品名には半角スペースが入っている可能性あり。
3番がなければ非常に簡単だったのですが、2番のスペースと 3番のスペースを切り分けるための正規表現が必要になりました。
phpの preg_replace()で記述する場合は、下記の様になります。
|
1 |
preg_replace("/^(\d+)\s/", "$1<br>", $main_list_comment); |
Smartyの場合は、「regex_replace」という装飾子を利用して下記の様に記述します。
|
1 |
<!--{$main_list_comment|regex_replace:'/^(\d+)\s/':'$1<br>'}--> |
後方参照の指定の仕方は「$1」「$2」「$3」...ですので、phpの場合と変わりありません。
ですが、各項目を区切るのは「”(ダブルクォート)」では正常に動作せず、「’(シングルクォート)」でなくてはいけません。
後方参照をせず置換を行うだけならダブルクォートで問題ありません。
「Smartyの Syntax Errorの原因はスペースかも」でも書いていますが、Smartyはスペースを編集することで動かなくなることは多々あり、regex_replaceも区切り項目の「:(コロン)」の前後にスペースが入ると正常に動作しなくなります。
また、今回は利用していませんが、正規表現で桁数を指定する「{n}」という表現が使用できません。
例えば、正規表現で「数値 3桁」の場合は「\d{3}」と書くわけですが、Smartyの装飾子「regex_replace」ではこの表現は使えず、「\d\d\d」と原始的な対応をする必要が出てきます。
3桁くらいなのでこれでも仕方がないかと思いますが、桁数が増えたらどうするんでしょうね?
正規表現の後方参照の別の表現
正規表現の後方参照については、先にも書きましたが、
aaa.html
を、「aaa」の部分を正規表現で一致させつつ、「aaa」の部分を残して
aaa.php
に置換するという処理のことです。
ですが、「後方参照」という言葉はあまり広く一般的に認知されている言葉ではないようです。
以前「テキストエディタ秀丸で正規表現による置換の方法の解説」という秀丸の正規表現で置換する記事を書きましたが、秀丸の場合は「タグ付き正規表現」と呼ぶようです。
その他、検索文字列タグ、正規表現タグといった表現も見受けられました。
また、この後方参照はプログラム言語によって扱いが違う場合もありますので、言語が変わる場合はマニュアル参照が必須のようですね。
GoogleAdwords
GoogleAdwords
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!
関連記事
-
-
ECCUBEの商品一覧ページのSEO対策!rel=”next” rel=”prev”を設定
Googleは関連あるページはその旨明示するよう求めています。ECCUBEの商品一覧ページでその求めに応じるための「rel=”next”」「rel=”prev”」について解説します。
-
-
Smartyのテンプレート内の処理で計算、加工をする方法
Smartyのテンプレート上で変数を計算する、加工する方法を解説します。
-
-
PHPで APIにアクセスする際などに使用する cURLのサンプルプログラム
PHPのcURLを使用して各種APIにアクセスするサンプルプログラムを作成し、その処理を解説。カオナビAPIのみならず、他の多くのAPIにアクセスする際にも使用できる。
-
-
ECCUBEの注文完了画面注文番号と商品情報を編集するCRITEO(クリテオ)タグを編集
ECCUBEの注文完了画面にクリテオのタグを編集する方法を紹介。標準機能では完了画面に注文IDや購入商品の情報を渡さないため改修が必要です。
-
-
SEO対策用タイトル、ディスクリプションの文字数カウントツール
SEO対策に使える文字数カウントツールで文字数の条件の説明も行っています。
-
-
AdminerはphpMyAdmin代替のデータベース管理ツール
AdminerはphpMyAdminとほぼ同機能のデータベース管理ツール。PHP 1ファイルのため設置が非常に簡単で軽快に動作し、phpMyAdminの置き換えで使うのも問題なし。
-
-
パーミッション(属性)一括変更ツール・WordPress最適化済
WordPressのパーミッション(属性)を一括変更するツールを作成!ファイル、フォルダのパーミッションが一覧表示でき、ファイルを選んでパーミッションの変更が行えます。
-
-
CentOS6、7のPHPを5.3から5.6、7.0、7.1にバージョンアップする手順の解説
CentOS6系、7系のPHPバージョンを5.3から5.6、7.0、7.1にアップする作業手順と解説。yum updateコマンドを使い作業時間は約10分。コマンドの解説や引数の意味なども解説しているので役に立つはず。
-
-
PHPのデバッグで使う print_r、var_dump、var_exportの動作の違い
PHPのデバッグ等で変数や配列の中身を確認するために使用する関数print_r、var_dump、var_exportの動作の違い、仕様の違いについて確認した。var_exportがオススメ。
-
-
Basic認証の.htaccess、.htpasswd生成ツールと解説
Basic認証を設定する際に必要となる.htaccess、.htpasswdファイルを生成するツール。ID、PASS、.htpasswdへのパスを入力することで編集する情報を生成します。