CakePHP3のCakeDC/Usersの画面、メール本文テンプレートのカスタマイズ方法解説
2019/04/06
CakeDC/Usersのテンプレートの更新方法解説
「CakePHP3のユーザ管理・ログイン認証プラグインCakeDC/Usersのインストール解説・3.6以降対応」の記事で、CakePHP3で CakeDC/Usersを使ってログイン認証機能を実装する手順を解説しました。
今回の記事では、ユーザの新規登録する流れを追いながら、新規登録時に利用する画面、確認メールの本文のカスタマイズする方法を解説します。
解説は新規登録時に利用する画面だけですが、管理画面のテンプレートファイルも同様にカスタマイズ可能です。
ユーザの一覧・新規登録・更新の画面
インストールした CakeDC/Usersで構築された各画面の URLを記載します。
ログイン画面
http://example.com/login
ログアウト URL
http://example.com/logout
管理側のユーザ一覧画面
http://example.com/users/users/
管理側のユーザ登録・更新・削除・詳細画面
http://example.com/users/users/add
http://example.com/users/users/edit/:id
http://example.com/users/users/delete/:id
http://example.com/users/users/view/:id
※add以外は、アクセス時にパラメータとして IDが必要です
ユーザ側の新規登録画面
http://example.com/users/users/register
ユーザ側のユーザ登録時のメール認証のメール再送信画面
http://example.com/users/users/resend-token-validation
ユーザ側のユーザプロフィール画面(ログイン時)
http://example.com//users/users/profile
ユーザ側のパスワード変更画面(ログイン時)
http://example.com/users/users/change-password
ユーザ側のパスワードリセット画面(メールアドレス入力画面)
http://example.com/users/users/request-reset-password
ユーザの新規登録の流れと設定項目
ユーザの新規登録の流れは、以下のようになります。
・フォームから情報を登録する
・入力したメールアドレスに確認用の URLが送信される
・URLをクリックすると本登録される
フォームから情報を登録する
まず最初は、フォームから情報を登録します。
ユーザ側の新規登録画面
http://example.com/users/users/register
この画面の情報を入力し、「SUBMIT」をクリックすることで、登録情報が保存されるとともに、メールアドレス確認用のトークン付きのメールが送信されます。
入力フォームのテンプレートのカスタマイズ
CakeDC/Usersの入力フォームなどのテンプレートは、下記の場所に設置されています。
/vendor/cakedc/users/src/Template/Users
そのうちの下記「register.ctp」が、入力フォームのテンプレートになります。
/vendor/cakedc/users/src/Template/Users/register.ctp
上記のファイルを直接変更しても変更した内容は反映されますが、「/vendor/cakedc/users」にあるファイル一式はコアファイルですので、通常はこのファイルを更新することはありません。
テンプレートファイルをカスタマイズをする場合は、下記の場所にファイルをコピーし、コピーしたファイルを変更します。
/src/Template/Plugin/CakeDC/Users/Users/register.ctp
ちなみに「/src/Template」フォルダの中には「Plugin」以下のフォルダはありませんので、新規で作成してください。
また、テンプレートファイルの情報を汎用的に記述すると下記の様になります。
/src/Template/Plugin/CakeDC/Users/[Controller]/[view].ctp
プラグインのテンプレートをオーバーライドする方法についてさらに詳しい情報は、下記を参照してください。
https://book.cakephp.org/3.0/ja/plugins.html#id11
Accept TOS conditionsとは?
ちなみに、画面下にある「Accept TOS conditions?」は、「サービス利用規約に同意しますか?」という意味です。
「TOS」は「Terms of service」の略で、日本語で言うと「サービス利用規約」になります。
「TOS conditions」も「サービス利用規約の条件」ということですので、ほぼ同じ意味ですね。
入力したメールアドレスに確認用の URLが送信される
登録フォームから各情報を入力し、「SUBMIT」ボタンをクリックすると、入力情報が保存されるとともに、入力したアドレスにアドレス確認のためのメールが送信されます。
文面は、以下のような形式です。
1 2 3 4 5 6 7 |
Hi 【Fiest name】, Activate your account here If the link is not correctly displayed, please copy the following address in your web browser 【token付きの認証用 URL】 Thank you, |
メール本文のテンプレートのカスタマイズ
登録時やパスワードをリセットする際などに送信されるメール本文のテンプレートは、下記の場所に設置されています。
/vendor/cakedc/users/src/Template/Email/html/
/vendor/cakedc/users/src/Template/Email/text/
このうちの下記「validation.ctp」が、登録時のメール本文のテンプレートになります。
/vendor/cakedc/users/src/Template/Email/html/validation.ctp
テンプレートファイルをカスタマイズをする場合は、下記の場所にファイルをコピーし、コピーしたファイルを変更します。
/src/Template/Plugin/CakeDC/Users/Email/html/validation.ctp
ちなみに「/src/Template」フォルダの中には「Plugin」以下のフォルダはありませんので、新規で作成してください。
XAMPPを利用している場合のメールの設定
登録フォームからメールを送信する処理で、サーバ環境にメールを送信する機能が実装されていない場合は、メール送信処理でエラーとなります。
今回 CakePHP3のアプリを開発している環境が XAMPP環境である場合は、「XAMPP環境(ローカル環境)の sendmailからPHPメールを送信する設定方法」に XAMPP環境からメールを送信する設定の記事を書いていますので、あわせてそちらを参考にしてください。
CakePHP3のCakeDC/Usersの関連記事
CakePHP3の CakeDC/Usersを使うために、基本となるインストールの方法から入力画面のテンプレートのカスタマイズや、リダイレクトの設定など、CakeDC/Usersに関する記事を下記に書いています。
あわせて参考にしてみてください。
CakePHP3のユーザ管理・ログイン認証プラグインCakeDC/Usersのインストール解説・3.6以降対応
CakePHP3のCakeDC/Usersのログイン後のリダイレクトとユーザ権限管理の設定解説
CakePHP3のCakeDC/UsersのUserHelperでログアウトやreCAPTCHAをカスタマイズ
Google reCAPTCHAのSite key、Secret keyの取得方法・20170408バージョン
CakePHP3のCakeDC/Usersのバリデーションのカスタマイズ方法解説
CakePHP3の関連記事
CakePHP4のCSS、JavaScript、画像のブラウザへのキャッシュをコントロールするCakePHP3でレコードを保存(追加、更新、Insert、Update)する複数の方法を紹介
CakePHP3でモデルなしフォームからCSVをアップロードしレコードを更新する方法解説
CakePHP3でPHP Simple HTML DOM Parserを使ってスクレイピングする方法
CakePHP3のInsert On Duplicate Key Update(upsert)構文を解説・バルク処理も
CakePHP3の1対多での連携を中間テーブルを使った多対多の連携に変更するときの手順
CakePHP3でデフォルトのソート条件を設定してユーザの選択肢たソート条件を有効にする方法
CakePHP3で Ajaxを使う方法の解説。3.6以降対応。Successとthenの両方を解説。
CakePHP3でパンくずの指定は HTMLヘルパーを使って指定する方法を解説
CakePHP3にOGPをfetch、asignを利用してテンプレートごとに指定する方法を解説
その他の「CakePHP3」に関する記事一覧
GoogleAdwords
GoogleAdwords
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!
関連記事
-
-
CakePHP3でパンくずの指定は HTMLヘルパーを使って指定する方法を解説
CakePHP3でパンくずの指定方法の解説。2つのヘルパーがあるが簡単なHTMLヘルパーを使った方法を、実際の状況に合わせて3つのパターン(エレメント化、ブロック化)にして解説。
-
-
CakePHP4のCakeDC/Usersの画面、メール本文テンプレートのカスタマイズ方法解説
CakeDC謹製Usersプラグインの紹介。ユーザ新規登録の流れを紹介しつつ、テンプレートファイル、設定情報ファイルの場所とそれらをカスタマイズする方法を説明します。
-
-
CakePHP3、CakePHP4のキャッシュをクリアする方法「bin/cake cache clear_all」を使う
CakePHP3、CakePHP4では処理を高速化する手法の一つとしてキャッシュを利用している。しかし、その情報は元の情報を更新しても反映されない場合がある。そんなときはキャッシュを削除する必要がある。
-
-
CakePHP3でDocumentRootやtmp、webroot、logsなどのフォルダへのパスの定数
CakePHP3で特定フォルダのパスの定数を解説。root、DocumentRoot、app、config、webroot、tests、tmp、cache、vendor、コア、コアの srcが設定済み。realpath()関数を使うと柔軟なパス指定が可能。
-
-
cakephp3 カスタムバリデーションを簡易的に実装する方法
CakePHP3の独自のバリデーションをテーブルクラス内に簡単に記述する方法を解説。他のテーブルクラスでは使えないが、記述する量は少なく実装できるため、他で使わない処理を書くのには便利。
-
-
CakePHP3で他のテーブルのマスタテーブルからセレクトボックス(プルダウンリスト)を作る
他のテーブルのマスタのレコードからプルダウンリストを作成し、選択できるようにするサンプルプログラムと解説。ORMの設定によりデータベースの値を取得し、配列を作成し optionsに与える。
-
-
CakePHP3でファイルのアップロード処理を自作・解説付き・その1
CakePHP3でファイルをアップロードする処理を、php.netにある「エラーを起こさない」と説明がある処理を参考に作成。サンプルソースとその解説付きで、コピペでも動くし、カスタマイズも簡単!
-
-
CakePHP3でassociatedを使って関連データをまとめて保存する方法(hasOne、hasMany、belongsTo)
CakePHP3で関連データをまとめて保存する方法。hasOne、hasMany、belongsTo等の関連データはassociatedを追加することでまとめて保存することができます。
-
-
CakePHP3のタイムゾーンを協定世界時UTCから日本標準時間JSTにずれを変更する方法
CakePHP3の標準設定のタイムゾーンは「UTC(協定世界時)」に設定されている。これを日本標準時に変更する方法(app.php、bootstrap.phpの変更方法)の解説。
-
-
CakePHP3のHtmlHelperのLink設定のまとめ。mailto、URL、Root/Homeのリンクなども
CakePHP3でHtmlHelperを使ってリンクの設定をする方法のまとめ。基本形からURLを指定、class、id、targetを指定、mailtoのリンク、画像をアンカーに、JavaScriptのダイアログなどの解説。