エス技研

WordPress、CakePHP、PHP、baserCMSなどの Web系システムを中心に情報を提供します!


CakePHP4系でJSONレスポンスの処理ではwithStringBodyを使う。3との違い解説

      2025/01/31

CakePHPでJSONレスポンスの処理において 4系と 3系の違いについて解説

 
CakePHPで JSON形式のレスポンスを実行する処理について解説します。
記事の主眼は CakePHP3から CakePHP4に移行する際の差異についてになります。
 
 
例えば、CakePHPで APIの処理を構築する場合、プログラムで処理を行って、レスポンスを JSON形式で行う場合の処理になります。
 
CakePHP3と CakePHP4とでは結構処理が変わっていますので、レスポンスを返す処理を中心に解説します。
 
 
参考 Cookbook リクエストとレスポンスオブジェクト ボディーの設定
https://book.cakephp.org/4/ja/controllers/request-response.html#id21
 
 

CakePHP 3系と 4系それぞれの JSONレスポンス処理

 

3系:body  4系:withStringBody

 

 
CakePHP3系(正確には CakePHP 3.3以前)では「$response->body()」だけですが、CakePHP4系では「withType」で JSON形式であることを指定し、「withStringBody」で送信するデータを指定します。
その際、データは「json_encode()」でエンコードしたものを指定します。
 
 
ちなみに、それ以前の処理によっては「$response」が「$this->response」の場合もあるのではないかと思います。
 
 

CakePHP4系では Returnがないとレスポンスを実行しない

 
また、CakePHP3では「$response->body()」だけでレスポンスまで実行されていました。
 
ですが、CakePHP4では「return $this->response->withType()->withStringBody();」のように、最初に「return」を付ける必要があります。
「return」を実行しないと値を返さないためです。
 
 

layoutや templateを使用しない場合の記述方法が変更になっている

 
また、今回は JSONで値を返す処理ですが、JSONで値を返すのは APIの処理を構築しているのではないか、と思います。
その場合は、layoutや templateを使用しない場合が多々あるのではないかと思いますが、layoutや templateを使用しない場合の記述方法も CakePHP4では変更になっています。
 

 
CakePHP3のころは、layoutと templateをまとめて指定する方法がありましたが、CakePHP4ではそれができなくなっているようです。
 
詳細は下記に記事を書いていますので、併せて参考にしてください。
CakePHP3のcontroller内でテンプレート、レイアウトを変更する際の指定方法
CakePHP4のController内でViewテンプレート、レイアウトの変更設定を記述する方法
 
 

initializeの定義の行でも違いがある

 
その他、細かなところで下記のような違いもあります。
initializeの定義の行でも違いがあります。
 

 
 

GETで送信された値を受け取る処理も異なる

 
GETで送信されてきた値を取得する処理も異なります。
 

 
 

CakePHP 3系と 4系それぞれの JSONレスポンス処理のまとめ

 
CakePHP3もバージョンによって仕様が違いますので、単純に CakePHP3系と CakePHP4系との違いと言えない仕様もありますが、CakePHP3系からの CakePHP4系への移行の場合は、それぞれの違いを理解しつつ、冷静に一つずつ修正していく必要がありますね。
 
一つの記事を読んで、そこに書いてあるサンプルをまねて書き替えて、動かないのでまた別のページを探して、ということではなく、一つのサンプルを書き換えたところで、ほぼできているのに、他にも変更する必要がある個所が修正されていないので、求めている結果にならない...という場合も多々あるのではないかと思います。
 
 

CakePHP4の関連記事

CakePHP4系でJSONレスポンスの処理ではwithStringBodyを使う。3との違い解説
CakePHP4、CakePHP5の「warning: DebugKit is disabling...」の対処方法
MySQL+CakePHPのdate型、datetime型項目は「2999-12-31」までしか扱えない
CakePHP4のFrozenDateで1ヵ月前、先月、今月1日、来月末の日付などを算出する方法
CakePHP4のcake cache clear_allでPermission deniedはパーミッションの変更が必要
CakePHP4のクリエビルダーを使用してOR条件をAND条件でつなぐSQL文を作る方法
CakePHP4のController内でViewテンプレート、レイアウトの変更設定を記述する方法
CakePHP4から外部のデータベースにアクセスする方法解説
CakePHP4の数値項目は「like %10%」の部分一致検索(find select)はできない
CakePHP4でロギングスコープやログレベルを使用してログを出し分ける方法を解説
 
その他の「CakePHP4」に関する記事一覧
 
 

 - CakePHP 3.x 4.x 5.x

GoogleAdwords

GoogleAdwords

最後までお読みいただきましてありがとうございます。
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

下記の空欄を埋めてください。 * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

※入力いただいたコメントは管理者の承認後に掲載されます。

  関連記事

CakePHP4のFrozenDateで1ヵ月前、先月、今月1日、来月末の日付などを算出する方法
CakePHP4のFrozenDateで1ヵ月前、先月、今月1日、来月末の日付などを算出する方法

CakePHPには「FrozenDate」の日付を扱う関数が用意されている。これを利用して、1ヶ月後、月末日、月初日、5日後などを指定して日付を取得できる。それを解説。

CakePHP3のタイムゾーンを協定世界時UTCから日本標準時間JSTにずれを変更する方法
CakePHP3のタイムゾーンを協定世界時UTCから日本標準時間JSTにずれを変更する方法

CakePHP3の標準設定のタイムゾーンは「UTC(協定世界時)」に設定されている。これを日本標準時に変更する方法(app.php、bootstrap.phpの変更方法)の解説。

CakePHP4のcake cache clear_allでPermission deniedはパーミッションの変更が必要
CakePHP4のcake cache clear_allでPermission deniedはパーミッションの変更が必要

CakePHP4でキャッシュをクリアするコマンドcake cache clear_allでPermission deniedのエラーが出るのはcakeにパーミッションが足りないとき。その対処方法を解説。

CakePHP 2.3でファイルをアップロード・その2 ファイル名を乱数で設定

CakePHPのアップロードするファイル名を乱数で変更しセキュリティを高める方法を解説。

CakePHP4 のコマンドプログラムからコンポーネントを読み込む方法解説
CakePHP4 のコマンドプログラムからコンポーネントを読み込む方法解説

CakePHP4でコマンドプログラムからコンポーネントを呼び出す方法を解説。コントローラーから呼び出すときと大差はないが、use句でコンポーネントを指定する事がポイント。

CakePHP3にOGPをfetch、asignを利用してテンプレートごとに指定する方法を解説
CakePHP3にOGPをfetch、asignを利用してテンプレートごとに指定する方法を解説

CakePHP3でOGPを設定する方法を解説。fetch、assignを使用しレイアウトファイルに編集した変数にテンプレートファイルから値を指定する。これを利用してOGPを編集する。

CakePHP3で画像・ファイルのアップロード処理を自作・解説付き・その2
CakePHP3で画像・ファイルのアップロード処理を自作・解説付き・その2

ファイルのアップロード機能の自作サンプルコードとその解説のその2。アップロード機能に関連するファイルの更新や削除の処理や画像、フォルダのパスの指定方法などを含めて解説。

CakePHP3のfriendsofcake/searchでブックマークチュートリアルのタグ検索を実装
CakePHP3のfriendsofcake/searchでブックマークチュートリアルのタグ検索を実装

CakePHP3のCookbookにあるブックマークチュートリアル。ここで紹介されているタグで検索する処理を検索プラグイン「friendsofcake/search」で実現する方法を解説しました。

CakePHP3のForm Helperの使い方のまとめ

CakePHP3になりフォームヘルパーの使い方も大きく変わりましたので、使い方をまとめました。基本的な使い方からプラスアルファの便利な使い方まで紹介。

MySQL、CakePHP 2.3で「tinyint(1)」の Boolean型の動作を再確認

MySQL+CakePHPの環境で「tinyint(1)」を利用する際の動作を検証。「tinyint(1)」の Boolean型について CakePHPでは自動処理が実施されていることを確認しました。