エス技研

WordPress、CakePHP、PHP、baserCMSなどの Web系システムを中心に情報を提供します!


CakePHP3でデータを保存する save()で発生するエラーを確認する方法を解説

      2019/06/08

CakePHP3でデータベースに値を保存する save()を実行するときのログを確認する方法

 

通常の save()実行ではエラーの情報が分からない

 
CakePHP3のシェルを利用してシステムを開発している際に、データを保存する save()を実行するところでエラーが発生していました。
 
ですが、save()処理の戻り値を取得しても、エラーである「False」が帰ってきているだけで、どのようなエラーが起こっているのかが分かりませんでした。
 
 
ブラウザで表示する処理を作っているのであれば、デバッグキットを利用して、エラーの原因を探ることもできますが、今回はシェルのプログラム開発をしていましたので、デバッグキットを利用する方法も採れませんでした。
 
と言うわけで、なんとかして「save()」を実行したときのエラーログを取得する方法を探したところ、それがありました。
 
 
通常は、下記の様に保存処理を記述します。
 

 
上記の方法では、save()の戻り値は、「true:正常終了」「False:エラー終了」のどちらかです。
エラーの場合は、どのようなエラーが出ているのかを確認する方法がありません。
 
そのため、エラーを確認するためには、下記の様に変更します。
 

 
「save()」を「saveOrFail()」に変更します。
 
それを「try ... catch 文」でエラーを取得します。
 
echo $e;
を記述することで、エラーログを表示することができます。
 
上記のソースコード上ではコメントアウトしていますが、
echo $e->getEntity();
を記述すると、保存しようとしたデータの実態(エンティティ)を表示することができます。
 
エラーログと保存しようとしたデータを確認しながら、エラーの原因を探ることができます。
 
 
参考サイト
CakePHP3 Cookbook 厳密な保存
https://book.cakephp.org/3.0/ja/orm/saving-data.html#id21
 
 
また、今回の記事では、データベースに値を保存する際のエラーを「try + catch 構文」を使って取得する方法ですが、保存処理をする前に事前にバリデーションを行って、その結果を取得する場合の処理については下記に記事を書いていますので参考にしてください。
CakePHP3で保存前にバリデーション結果を取得する2つの方法
 
 


 

Cake\ORM\Exception\PersistenceFailedException: Entity save failure (user_id: “_existsIn”, account_id: “_existsIn”).というエラーが出ていた

 
前項の対応を行ったところ、下記のエラーログが出力されました。
 

 
このエラーですが、「user_id: “_existsIn”, account_id: “_existsIn”」というところが大事なポイントです。
 
保存しようとしているデータに連携するはずの「user_id」「account_id」の値が、「users」「accounts」テーブルの中にありませんよ、というエラーです。
 
まだ開発をしている途中ですので、該当のテーブルのデータの保存の処理だけを作っていましたので、「users」「accounts」テーブルにはデータを入れていませんでした。
そのため、該当テーブル内にある「user_id」「account_id」の値がないので保存できません、というエラーでした。
 
エラーの原因が分かりましたので、「users」「accounts」テーブルに該当 IDのレコードを作成したところ、正しく保存することができるようになりました。
 
 
ちなみに、生の SQL文を直接実行する方法については下記に記事を書いていますので、合わせて参考にしてください。
CakePHP3で生の SQLの実行はConnectionManagerを使う
 
 

CakePHP3の関連記事

CakePHP4のCSS、JavaScript、画像のブラウザへのキャッシュをコントロールする
CakePHP3でレコードを保存(追加、更新、Insert、Update)する複数の方法を紹介
CakePHP3でモデルなしフォームからCSVをアップロードしレコードを更新する方法解説
CakePHP3でPHP Simple HTML DOM Parserを使ってスクレイピングする方法
CakePHP3のInsert On Duplicate Key Update(upsert)構文を解説・バルク処理も
CakePHP3の1対多での連携を中間テーブルを使った多対多の連携に変更するときの手順
CakePHP3でデフォルトのソート条件を設定してユーザの選択肢たソート条件を有効にする方法
CakePHP3で Ajaxを使う方法の解説。3.6以降対応。Successとthenの両方を解説。
CakePHP3でパンくずの指定は HTMLヘルパーを使って指定する方法を解説
CakePHP3にOGPをfetch、asignを利用してテンプレートごとに指定する方法を解説
 
その他の「CakePHP3」に関する記事一覧
 
 

 - CakePHP 3.x 4.x

GoogleAdwords

GoogleAdwords

最後までお読みいただきましてありがとうございます。
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

下記の空欄を埋めてください。 * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

※入力いただいたコメントは管理者の承認後に掲載されます。

  関連記事

CakePHP4のCakeDC/Usersの画面、メール本文テンプレートのカスタマイズ方法解説
CakePHP4のCakeDC/Usersの画面、メール本文テンプレートのカスタマイズ方法解説

CakeDC謹製Usersプラグインの紹介。ユーザ新規登録の流れを紹介しつつ、テンプレートファイル、設定情報ファイルの場所とそれらをカスタマイズする方法を説明します。

CakePHP 2.3でファイルをアップロード・その2 ファイル名を乱数で設定

CakePHPのアップロードするファイル名を乱数で変更しセキュリティを高める方法を解説。

CakePHP3で静的ページの作成は webrootか pagesを使う。トップページを参考に解説
CakePHP3で静的ページの作成は webrootか pagesを使う。トップページを参考に解説

CakePHP3で静的なページを設置する場合の方法(webrootとpagesとを活用する方法)を解説。pagesの解説はデフォルトのトップページがどう表示されているかを参考に解説。ルーティングの機能も。

CakePHP3ログファイルの出力方法・$this->log()の解説
CakePHP3ログファイルへの出力・$this->log()、独自ログへの出力方法の解説

コントロール、モデルの変数の中身を見るときはログに出力する方法が有効です。$this->log()を利用すると変数だけじゃなく、連想配列、オブジェクトも簡単にログ出力ができます。

CakePHP3のCakeDC/UsersのUserHelperでログアウトやreCAPTCHAをカスタマイズ
CakePHP3のCakeDC/UsersのUserHelperでログアウトやreCAPTCHAをカスタマイズ

CakeDC謹製Usersプラグインの紹介。UserHelperを利用し、ログアウトのリンクや権限があるときのみ表示されるリンク、プロフィールページへのリンク、reCAPTCHAの設置方法などを解説。

MySQL、CakePHP 2.3で「tinyint(1)」の Boolean型の動作を再確認

MySQL+CakePHPの環境で「tinyint(1)」を利用する際の動作を検証。「tinyint(1)」の Boolean型について CakePHPでは自動処理が実施されていることを確認しました。

CakePHP3のfriendsofcake/searchでツリーカテゴリーの子階層も含めて検索する方法
CakePHP3のfriendsofcake/searchでツリーカテゴリーの子階層も含めて検索する方法

CakePHP3のツリービヘイビアを使ったツリーカテゴリーの子階層も含めての検索を検索プラグイン「friendsofcake/search」を使って実現する方法を解説しました。

CakePHP3のタイムゾーンを協定世界時UTCから日本標準時間JSTにずれを変更する方法
CakePHP3のタイムゾーンを協定世界時UTCから日本標準時間JSTにずれを変更する方法

CakePHP3の標準設定のタイムゾーンは「UTC(協定世界時)」に設定されている。これを日本標準時に変更する方法(app.php、bootstrap.phpの変更方法)の解説。

CakePHP3で環境変数を設定して本番環境と開発環境を分けて処理をする場合
CakePHP3で環境変数を設定して本番環境と開発環境を分けて処理をする場合

CakePHP3で開発環境と本番環境とで違う設定ファイルを読み込ませて環境ごとに定数を切り替える方法を解説。Apacheのhttpd.confに環境変数を設定し、それを読み込み判別する。

CakePHP3にデイトピッカー jQuery UI DatePickerを実装する手順の解説
CakePHP3にデイトピッカー jQuery UI DatePickerを実装する手順の解説

CakePHP3にjQuery UIのDatePickerを実装する手順を説明。併せて、デイトピッカーを設置に関連するCakePHP3の解説と、テーマを変更したり、表記を変更するカスタマイズする方法なども紹介。