CakePHP3で「SQLSTATE[23000]: Integrity constraint violation」「SQLSTATE[42S22]: Column not found」などのエラーが出たときの確認するポイント
「SQLSTATE[23000]: Integrity constraint violation」「SQLSTATE[42S22]: Column not found」の対処方法
CakePHP3特有の原因の解説と対処方法の紹介
CakePHP3でシステム開発を行っているときに発生したエラー。
SQLSTATE[23000]: Integrity constraint violation
SQLSTATE[42S22]: Column not found
このエラーの、CakePHP3の特有の原因の解説と対処方法を紹介します。
テーブルを指定しないと「Integrity constraint violation」のエラー
CakePHP3でシステム開発をする際によく記述する内容として、データベースから値を取得する処理があります。
contain句も書いていない、要素だけを取り出した内容になりますが、下記の様に find句と where句で条件を指定して値を取得します。
「view_flag」は、表示フラグで「1」となっているレコードを表示対象として表示するため、where句で条件を指定しています。
1 |
$this->DataSamples->find()->where(["view_flag"=>1])->all(); |
この処理を実行すると、下記のエラーが発生しました。
2019-01-01 01:01:01 Error: [PDOException] SQLSTATE[23000]: Integrity constraint violation: 1052 Column 'view_flag' in where clause is ambiguous
contain句を書いていないため分かりにくいのですが、このエラーは、「アソシエーションのテーブルの中に『view_flag』というカラムが複数存在するため、カラムが特定できません(あいまいです)。」という内容です。
テーブルを指定すると「Column not found」のエラー
というわけで、「view_flag」に、テーブル名の「data_samples」を追加し「data_samples.view_flag」のようにしました。(下記のようにしました。)
1 |
$this->DataSamples->find()->where(["data_samples.view_flag"=>1])->all(); |
そうすると、今度は下記のエラーになりました。
2019-01-01 01:01:01 Error: [PDOException] SQLSTATE[42S22]: Column not found: 1054 Unknown column 'data_samples.view_flag' in 'where clause'
これは比較的よく見かけるエラーです。
「指定のカラムがありません。」というものですね。
なので、テーブル名が間違っているのか、カラム名が間違っているのか、を目を皿のようにして見比べてみたり、テーブル名、カラム名を改めてコピペしてみたりするのですが、不具合は解消しないのです...
エラーの解消はテーブル名ではなく Model名を指定する!
なぜか!
テーブル名称の指定が間違っているからです。
実物のテーブル名は「data_samples」であったとしても、CakePHP3が Model(の tableファイル)を通じて認識しているテーブル名は「DataSamples」となるのです。
そのため、下記のように記述する必要があるのです。
1 |
$this->DataSamples->find()->where(["DataSamples.view_flag"=>1])->all(); |
よく行き当たるエラーではあるので、プログラム開発の質問サイトなどにもよく質問が投稿されているのですが、「[PDOException] SQLSTATE[42S22]: Column not found」というエラーなので、「カラム名が間違っていませんか?」という回答になってしまいがちなのです。
そのため、
不具合が解消しない!!!
のです...
というわけで、自分自身の備忘録も兼ねて記事を書きました。
同じところで引っかかっている方の助けになればいいなと思っています。
CakePHP3の関連記事
CakePHP4のCSS、JavaScript、画像のブラウザへのキャッシュをコントロールするCakePHP3でレコードを保存(追加、更新、Insert、Update)する複数の方法を紹介
CakePHP3でモデルなしフォームからCSVをアップロードしレコードを更新する方法解説
CakePHP3でPHP Simple HTML DOM Parserを使ってスクレイピングする方法
CakePHP3のInsert On Duplicate Key Update(upsert)構文を解説・バルク処理も
CakePHP3の1対多での連携を中間テーブルを使った多対多の連携に変更するときの手順
CakePHP3でデフォルトのソート条件を設定してユーザの選択肢たソート条件を有効にする方法
CakePHP3で Ajaxを使う方法の解説。3.6以降対応。Successとthenの両方を解説。
CakePHP3でパンくずの指定は HTMLヘルパーを使って指定する方法を解説
CakePHP3にOGPをfetch、asignを利用してテンプレートごとに指定する方法を解説
その他の「CakePHP3」に関する記事一覧
GoogleAdwords
GoogleAdwords
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!
関連記事
-
CakePHP3のCakeDC/UsersのUserHelperでログアウトやreCAPTCHAをカスタマイズ
CakeDC謹製Usersプラグインの紹介。UserHelperを利用し、ログアウトのリンクや権限があるときのみ表示されるリンク、プロフィールページへのリンク、reCAPTCHAの設置方法などを解説。
-
CakePHP4のメッセージ日本語化の設定(国際化と地域化の機能の使い方の解説)
CakePHP4の英語のメッセージを日本語化(多言語化)する手順を解説。オリジナルのメッセージを作成する方法やプログラムで文言を追加する場合の対応なども解説。
-
CakePHP3のfriendsofcake/searchでブックマークチュートリアルのタグ検索を実装
CakePHP3のCookbookにあるブックマークチュートリアル。ここで紹介されているタグで検索する処理を検索プラグイン「friendsofcake/search」で実現する方法を解説しました。
-
CakePHP4のController内でViewテンプレート、レイアウトの変更設定を記述する方法
CakePHP4でテンプレートやレイアウトファイルをデフォルトから変更する場合は「render()」を使用するが、記述場所はできるだけコントローラー内の最後の方に書く方がいい。
-
CakePHP3のルーティング(routes.php)の変更が反映されない時はキャッシュのクリアを
CakePHP3でルーティングの設定変更をしたけど反映されない!そんなときは慌てず騒がずキャッシュをクリアしよう!ルーティングの設定もキャッシュされることがあるらしい。
-
CakePHP4の定数定義ファイルを環境変数によって本番と開発を振り分ける方法解説
CakePHP4で開発環境と本番環境とで違う設定ファイルを読み込ませて環境ごとに定数を切り替える方法を解説。Apacheのhttpd.confに環境変数を設定しそれを読み込み判別する。
-
CakePHP3で他のテーブルのマスタテーブルからセレクトボックス(プルダウンリスト)を作る
他のテーブルのマスタのレコードからプルダウンリストを作成し、選択できるようにするサンプルプログラムと解説。ORMの設定によりデータベースの値を取得し、配列を作成し optionsに与える。
-
CakePHP3でレコードを保存(追加、更新、Insert、Update)する複数の方法を紹介
CakePHP3でレコードを追加、更新(Insert、Update)する記述方法を解説。1件ずつ処理、全件をまとめて処理、条件に該当する複数件のレコードを処理方法をサンプルコードを用いて解説。
-
CakePHP4 のコマンドプログラムからコンポーネントを読み込む方法解説
CakePHP4でコマンドプログラムからコンポーネントを呼び出す方法を解説。コントローラーから呼び出すときと大差はないが、use句でコンポーネントを指定する事がポイント。
-
CakePHP3にWYSIWYGエディタのCKEditor4を設置、カスタマイズ方法を解説
WYSIWYGエディタであるCKEditor4をCDNを利用して簡単にCakePHP3に導入する方法とカスタマイズする方法を解説。CakePHP3にはページごとの振り分けを行うブロック化を利用する。