エス技研

WordPress、CakePHP、PHP、baserCMSなどの Web系システムを中心に情報を提供します!


Windows環境の XAMPPを利用して CakePHPの開発する際の注意点

      2024/06/21

Windowsは大文字小文字を区別しないのでWebシステムの開発の際は注意が必要

 
Windowsは、昔からアルファベットの大文字と小文字を区別しません。
(実は、Windowsはすべて大文字として管理しています。)
 
そのため、Windows上に構築した XAMPPで Webシステムを開発する際は、大文字と小文字の違いをしっかり意識して構築しないと、いざ、Linuxベースの Webサーバに移動させたときにエラーが出て動かない、ということが発生します。
 
「Windows環境の XAMPPを利用して CakePHPの開発する際の注意点」と書きましたが、XAMPPが悪いのではなく、CakePHPが悪いわけでもなく、Windowsの大文字小文字問題と言えます。
 
 

XAMPP環境で CakePHP4を利用したシステム開発を行う際の注意点

 
Windowsベースに XAMPP環境を構築して、CakePHP4を利用したシステム開発をする際の、具体的に注意すべき点について事例を挙げて解説していきます。
 
 

CakePHP4「/templates/plugin」フォルダの「p」は小文字が正解

 
CakePHP4のCakeDC/Usersの画面、メール本文テンプレートのカスタマイズ方法解説」の記事で書いていますが、プラグインで利用するテンプレートファイルを「templates」に設置する際、「plugin」フォルダの「p」は小文字が正解です。
 
ココが大文字の「Plugin」となっている場合は、Linuxベースの Webサーバに乗せると、エラーが発生したり、動いているように見えてもプラグインの処理が実行されない不具合が発生します。(Windowsベースの XAMPP環境ではエラーなく動作します。)
 
 
ここで紛らわしいのは、CakePHP3の時の「Plugin」の「P」は大文字だからです。
 
さらに、CakePHP3の時のテンプレートファイルの置き場所は「/src/Template/」で、「Template」の「T」も大文字が正解なのです。
 
CakePHP3のCakeDC/Usersの画面、メール本文テンプレートのカスタマイズ方法解説」も確認してください。
 
 
ちなみに、CakePHP3の「Template」は単数形ですが、CakePHP4の「templates」は複数形、といった違いがあり、CakePHP3の記事を参照しながらプログラムを組むと、リリースの時に思わぬ不具合に遭遇することになるで注意が必要です。
 
 

Helperを「CommonHelper.php」として作った場合の「C」は大文字

 
例えば、テンプレートで使用する共通処理を「/src/View/Helper/CommonHelper.php」として作成したとします。
 
この場合、「CommonHelper.php」の中にある「sample」というアクションを呼び出す場合は下記のようなコードになります。
 
$this->Common->sample("名前",$name);
 
この際、「Common」の「C」は大文字にする必要があるのですが、「c」が小文字の場合は
Helper class commonHelper could not be found. in /home/...
というエラーメッセージが表示されます。
(Windowsベースの XAMPP環境ではエラーなく動作します。)
 
 
これは、「/src/Controller/Component/CommonComponent.php」にコンポーネントを作成した場合も同じで、
$this->Common->sample($name);
のようになり、「C」は大文字にする必要があります。
 
Helperやコンポーネントの呼び出しの Class名はそもそも大文字から始まりますので、これを間違えることは少ないとは思いますが、Windowsベースの XAMPP環境ではエラーなく動作するため、注意が必要です。
 
 

WindowsベースのXAMPP環境は大文字小文字の違いを注意して開発をするべし

 
Windowsベースの XAMPP環境は、ローカルでプログラムを構築する際はすごく気軽に利用できる環境です。
 
そのため、個人でシステムを開発する際は有効な環境になりえますが、ここで紹介したように、大文字小文字の区別は少し甘い処理のため、より厳密な Linuxベースの Webサーバに移動させたときに不具合が発生する可能性がある、ということを頭の片隅に入れて開発をする必要があると思いますね。
 
 

CakePHP4の関連記事

CakePHP4系でJSONレスポンスの処理ではwithStringBodyを使う。3との違い解説
CakePHP4、CakePHP5の「warning: DebugKit is disabling...」の対処方法
MySQL+CakePHPのdate型、datetime型項目は「2999-12-31」までしか扱えない
CakePHP4のFrozenDateで1ヵ月前、先月、今月1日、来月末の日付などを算出する方法
CakePHP4のcake cache clear_allでPermission deniedはパーミッションの変更が必要
CakePHP4のクリエビルダーを使用してOR条件をAND条件でつなぐSQL文を作る方法
CakePHP4のController内でViewテンプレート、レイアウトの変更設定を記述する方法
CakePHP4から外部のデータベースにアクセスする方法解説
CakePHP4の数値項目は「like %10%」の部分一致検索(find select)はできない
CakePHP4でロギングスコープやログレベルを使用してログを出し分ける方法を解説
 
その他の「CakePHP4」に関する記事一覧
 
 

 - CakePHP 3.x 4.x 5.x

GoogleAdwords

GoogleAdwords

最後までお読みいただきましてありがとうございます。
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

下記の空欄を埋めてください。 * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

※入力いただいたコメントは管理者の承認後に掲載されます。

  関連記事

CakePHP 2.3でファイルをアップロード・その2 ファイル名を乱数で設定

CakePHPのアップロードするファイル名を乱数で変更しセキュリティを高める方法を解説。

CakePHP3にデザインテンプレートBootstrapを導入する方法・friendsofcake/bootstrap-ui使用
CakePHP3にデザインテンプレートBootstrapを導入する方法・friendsofcake/bootstrap-ui使用

CakePHP3にプラグイン「friendsofcake/bootstrap-ui」、デザインテンプレート「Bootstrap」を設置する手順を解説。Bootstrapの簡単な使い方やデフォルトのデザインとの混在方法なども解説。

CakePHP4で現在処理しているコントローラー名、アクション名を取得する方法
CakePHP4で現在処理しているコントローラー名、アクション名を取得する方法

CakePHP3で現在処理しているコントローラー名、アクション名を取得する方法を解説。複数の方法があるが、getParam()メソッドを使う方法が汎用性があって便利かも。

CakePHP4で複数の引数(パラメータ)を付与してコマンドを実行する方法
CakePHP4で複数の引数(パラメータ)を付与してコマンドを実行する方法

CakePHP4でコマンドを実行する際に引数(パラメータ)をコマンド内で受け取る処理について解説。複数個の引数にも対応する記述方法も解説。

CakePHP3でQRコードを作成、表示するライブラリ「cakePHP-QR-Code-Helper」
CakePHP3でQRコードを作成、表示するライブラリ「cakePHP-QR-Code-Helper」

CakePHPでQRコードを生成するライブラリ「cakePHP-QR-Code-Helper」の紹介。GDライブラリのインストールも必要ないHelperとして提供されているため、ファイルを設置すればすぐに使用可能。

CakePHP 2.3 ID以外のカラムでアソシエーション(連携)をさせる場合の詳細ページの注意点

ID以外のカラムでアソシエーション(連携)させて詳細ページを表示させる際の考え方と注意点をサンプルソースを用いて解説しています。

CakePHP4の定数定義ファイルを環境変数によって本番と開発を振り分ける方法解説
CakePHP4の定数定義ファイルを環境変数によって本番と開発を振り分ける方法解説

CakePHP4で開発環境と本番環境とで違う設定ファイルを読み込ませて環境ごとに定数を切り替える方法を解説。Apacheのhttpd.confに環境変数を設定しそれを読み込み判別する。

CakePHP3でDocumentRootやtmp、webroot、logsなどのフォルダへのパスの定数
CakePHP3でDocumentRootやtmp、webroot、logsなどのフォルダへのパスの定数

CakePHP3で特定フォルダのパスの定数を解説。root、DocumentRoot、app、config、webroot、tests、tmp、cache、vendor、コア、コアの srcが設定済み。realpath()関数を使うと柔軟なパス指定が可能。

URL短縮サービス「TTTオンライン(https://ttt.onl)」公開
URL短縮サービス「TTTオンライン(https://ttt.onl)」公開

URL短縮サービス「TTTオンライン(https://ttt.onl)」を公開。メールやSNSでは使いにくい長いURLを短いURLに変換するサービス。QRコードも。Google URL Shortenerが2019年3月にサービス終了。

CakePHP3ログファイルの出力方法・$this->log()の解説
CakePHP3ログファイルへの出力・$this->log()、独自ログへの出力方法の解説

コントロール、モデルの変数の中身を見るときはログに出力する方法が有効です。$this->log()を利用すると変数だけじゃなく、連想配列、オブジェクトも簡単にログ出力ができます。