エス技研

WordPress、CakePHP、PHP、baserCMSなどの Web系システムを中心に情報を提供します!


CakePHP4のCakeDC/Usersの画面、メール本文テンプレートのカスタマイズ方法解説

      2024/06/21

CakeDC/Usersのテンプレートの更新方法解説

 
CakePHP4のユーザ管理・ログイン認証プラグインCakeDC/Usersのインストール解説」の記事で、CakePHP4環境に CakeDC/Usersをインストールしてユーザ登録、ログイン認証機能を実装する手順を解説しました。
 
今回の記事では、ユーザの新規登録する流れを追いながら、新規登録時に利用する画面、確認メールの本文のカスタマイズする方法を解説します。
 
解説は新規登録時に利用する画面についてだけですが、管理画面のテンプレートファイルも同様にカスタマイズ可能です。
 
また、基本的なカスタマイズの方法は、CakePHP3も CakePHP4も似ているのですが、あちこち異なるため、CakePHP3とは別の記事にしました。
 
 

ユーザの一覧・新規登録・更新の画面

 
インストールした CakeDC/Usersで構築された各画面の URLを記載します。
 
ログイン画面
 http://example.com/login
 http://example.com/users/login
 
ログアウト URL
 http://example.com/logout
 http://example.com/users/logout
 
管理側のユーザ一覧画面
 http://example.com/users/index
 
管理側のユーザ登録・更新・削除・詳細画面
 http://example.com/users/add
 http://example.com/users/edit/:id
 http://example.com/users/delete/:id
 http://example.com/users/view/:id
 ※add以外は、アクセス時にパラメータとして IDが必要です
 
ユーザ側の新規登録画面
 http://example.com/register
 http://example.com/users/register
 
ユーザ側のユーザ登録時のメール認証のメール再送信画面
 http://example.com/users/resend-token-validation
 
ユーザ側のユーザプロフィール画面(ログイン時)
 http://example.com/users/profile
 
ユーザ側のパスワード変更画面(ログイン時)
 http://example.com/users/change-password
 
ユーザ側のパスワードリセット画面(メールアドレス入力画面)
 http://example.com/users/request-reset-password
 
 
例えば、「管理側のユーザ一覧画面」は、CakePHP3では
 http://example.com/users/users/
でしたが、CakePHP4 では
 http://example.com/users/index
となっています。また
 http://example.com/users/
でもエラーとなるためご注意ください。
 
 

ユーザの新規登録の流れと設定項目

 
ユーザの新規登録の流れは、以下のようになります。
 
・フォームから情報を登録する
・入力したメールアドレスに確認用の URLが送信される
・URLをクリックすると本登録される
 
 

フォームから情報を登録する

 
まず最初は、フォームから情報を登録します。
 
ユーザ側の新規登録画面
 http://example.com/register
 
CakeDC謹製Usersプラグインのユーザ登録の画面
 
この画面はユーザを登録する画面で、各項目を入力した後、「SUBMIT」をクリックすることで、入力した情報が保存されるとともに、入力したメールアドレスに、メールアドレス確認用のトークン付きのメールが送信されます。
 
 

入力フォームのテンプレートのカスタマイズ

 
CakeDC/Usersの入力フォームなどのテンプレートは、下記の場所に設置されています。
 /vendor/cakedc/users/templates/Users
 
そのうちの下記「register.ctp」が、入力フォームのテンプレートになります。
 /vendor/cakedc/users/templates/Users/register.php
 
上記のファイルを直接変更しても変更した内容は反映されますが、「/vendor/cakedc/users」にあるファイル一式はコアファイルですので、通常はこのファイルは変更しません。
 
テンプレートファイルをカスタマイズをする場合は、下記の場所にファイルをコピーして、コピーしたファイルを変更します。
 /templates/plugin/CakeDC/Users/Users/register.php
 
 
今回、初めてプラグインを使用する場合は、「/template」フォルダの中には「plugin」以下のフォルダはありませんので、新規で作成してください。
 
また、テンプレートファイルの情報を汎用的に記述すると下記の様になります。
 /templates/plugin/CakeDC/Users/[Controller]/[view].php
 
 
ちなみに、CakePHP3と CakePHP4とではテンプレートファイルが置かれている場所が変更になっています。
 CakePHP3:/src/Template/
 CakePHP4:/templates/
 
フォルダの名称も「Template」から「templates」に変更されていますし、テンプレートファイルの拡張子も「.ctp」から「.php」に変更されています。
 
CakePHP3に慣れ親しんできた方は改めて確認してください。
 
 
また、「plugin」の「p」は、CakePHP3では大文字でしたが、CakePHP4では小文字になっています。この点も注意してください。
併せて、下記の記事も参考にしてください。
Windows環境の XAMPPを利用して CakePHPの開発する際の注意点
 
 
 
プラグインのテンプレートをオーバーライドする方法についてさらに詳しい情報は、下記を参照してください。
 https://book.cakephp.org/4/ja/plugins.html#id12
 
 

Accept TOS conditionsとは?

 
ちなみに、画面下にある「Accept TOS conditions?」は、「サービス利用規約に同意しますか?」という意味です。
 
「TOS」は「Terms of service」の略で、日本語で言うと「サービス利用規約」になります。
「TOS conditions」も「サービス利用規約の条件」ということですので、ほぼ同じ意味ですね。
 
 

入力したメールアドレスに確認用の URLが送信される

 
登録フォームから各情報を入力し、「SUBMIT」ボタンをクリックすると、入力情報が保存されるとともに、入力したメールアドレスにメール受信確認のためのメールが送信されます。
 
文面は、以下のような形式です。
 

 
 

メール本文のテンプレートのカスタマイズ

 
登録時やパスワードをリセットする際などに送信されるメール本文のテンプレートは、下記の場所に設置されています。
 /vendor/cakedc/users/templates/email/html/
 /vendor/cakedc/users/templates/email/text/
 
このうちの下記「validation.ctp」が、登録時のメール本文のテンプレートになります。
 
 /vendor/cakedc/users/templates/email/html/validation.php
 
 
テンプレートファイルをカスタマイズをする場合は、下記の場所にファイルをコピーし、コピーしたファイルを変更します。
 /templates/plugin/CakeDC/Users/email/html/validation.php
 
 

メール認証の流れ

 
登録フォームからユーザ登録をするときの流れを改めてご紹介しておきます。
 
まず、下記の登録フォームに各情報を入力し「submit」ボタンをクリックします。
 http://example.com/register
 
そうすると、先に説明したメール受信を確認するための「Token付きの認証用 URL」が記載されたメールが届きます。
 
その記載された URLをクリックすると、メールが正しく受信されたとして処理され「users」テーブルの下記の項目が変更されます。
 
 「users.token_expires」に入力されていた日時が「null」になる
 「users.activation_date」が「null」からメール認証した日時になる
 「users.active」が「0」から「1」になる
 
また、「CakeDC/Users」の認証処理では「users.active」が「1」のものをログイン許可をだす有効なアカウントとして処理をしています。
(「users.active」を「0」にすると、ID、PASSが合っていてもログイン認証が通らなくなります。)
 
 

XAMPPを利用している場合のメールの設定

 
登録フォームからメールを送信する処理で、サーバ環境にメールを送信する機能が実装されていない場合は、メール送信処理でエラーとなります。
 
ローカル環境を XAMPPで構築している方は「XAMPP環境(ローカル環境)の sendmailからPHPメールを送信する設定方法」に XAMPP環境からメールを送信する設定の記事を書いていますので、あわせてそちらを参考にしてください。
 
 

CakePHP4のCakeDC/Usersの関連記事

 
CakePHP4の CakeDC/Usersを使うために、基本となるインストールの方法から入力画面のテンプレートのカスタマイズや、リダイレクトの設定など、CakeDC/Usersに関する記事を下記に書いています。
あわせて参考にしてみてください。
 CakePHP4のユーザ管理・ログイン認証プラグインCakeDC/Usersのインストール解説
 
以下は、CakePHP3 のときの CakeDC/Usersに関する記事となります。
 CakePHP3のユーザ管理・ログイン認証プラグインCakeDC/Usersのインストール解説・3.6以降対応
 CakePHP3のCakeDC/Usersのログイン後のリダイレクトとユーザ権限管理の設定解説
 CakePHP3のCakeDC/UsersのUserHelperでログアウトやreCAPTCHAをカスタマイズ
 Google reCAPTCHAのSite key、Secret keyの取得方法・20170408バージョン
 CakePHP3のCakeDC/Usersのバリデーションのカスタマイズ方法解説
 
 

CakePHP4の関連記事

CakePHP4系でJSONレスポンスの処理ではwithStringBodyを使う。3との違い解説
CakePHP4、CakePHP5の「warning: DebugKit is disabling...」の対処方法
MySQL+CakePHPのdate型、datetime型項目は「2999-12-31」までしか扱えない
CakePHP4のFrozenDateで1ヵ月前、先月、今月1日、来月末の日付などを算出する方法
CakePHP4のcake cache clear_allでPermission deniedはパーミッションの変更が必要
CakePHP4のクリエビルダーを使用してOR条件をAND条件でつなぐSQL文を作る方法
CakePHP4のController内でViewテンプレート、レイアウトの変更設定を記述する方法
CakePHP4から外部のデータベースにアクセスする方法解説
CakePHP4の数値項目は「like %10%」の部分一致検索(find select)はできない
CakePHP4でロギングスコープやログレベルを使用してログを出し分ける方法を解説
 
その他の「CakePHP4」に関する記事一覧
 
 

 - CakePHP 3.x 4.x 5.x

GoogleAdwords

GoogleAdwords

最後までお読みいただきましてありがとうございます。
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

下記の空欄を埋めてください。 * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

※入力いただいたコメントは管理者の承認後に掲載されます。

  関連記事

CakePHP3のアソシエーション機能を使い関連レコードをまとめて削除

CakePHP3でレコードを削除する際に関連するレコードをまとめて削除する機能の解説。フレームワークのメリットを存分に発揮し、コマンドを1行追加するだけで実装可能。

CakePHP3で画像・ファイルのアップロード処理を自作・解説付き・その2
CakePHP3で画像・ファイルのアップロード処理を自作・解説付き・その2

ファイルのアップロード機能の自作サンプルコードとその解説のその2。アップロード機能に関連するファイルの更新や削除の処理や画像、フォルダのパスの指定方法などを含めて解説。

CakePHP3チュートリアルで日付と時刻のDateTimeでエラーが出たときの対処方法
CakePHP3チュートリアルで日付と時刻のDateTimeでエラーが出たときの対処方法

CakePHP3のブックマークチュートリアルには記載ミスもあり、そのまま動かない個所もある。CakePHP3では namespaceを使うようになったので、classを呼び出すときに¥を追加する必要が!

CakePHPで Auto Incrementを外すと Duplicate entry '0' for keyのエラーが出るかも
CakePHPで Auto Incrementを外すと Duplicate entry ‘0’ for keyのエラーが出るかも

CakePHPでAuto Incrementの設定を変更したときに「Duplicate entry ‘0’ for key」のエラーが出た。原因はModel内で IDを編集する処理の追加を忘れていたからだった。

CakePHP 2.3 Search Pluginで検索処理 その5入力項目に複数項目入力した場合の AND検索、OR検索

CakePHPの検索プラグイン Search Pluginの検索処理の中で複数項目を入力した場合の AND検索、OR検索についての解説です。

CakePHP3のCakeDC/Usersのバリデーションのカスタマイズ方法解説
CakePHP3のCakeDC/Usersのバリデーションのカスタマイズ方法解説

CakeDC謹製Usersプラグインの紹介。Usersのカスタマイズとして入力項目のバリデーションの変更を、プラグインのファイルは触らずオーバーライドにより実装する方法を解説する。

CakePHP3でアソシエーション先のカラムでデータをソートして取得したい
CakePHP3でアソシエーション先のカラムでデータをソートして取得したい

アソシエーション先のテーブルのカラムをキーにソートをしたデータを取得したい!ときの記述方法を解説。「orderAsc()」ではなく「contain()」の中にSort条件を記述する。

CakePHP4のController内でViewテンプレート、レイアウトの変更設定を記述する方法
CakePHP4のController内でViewテンプレート、レイアウトの変更設定を記述する方法

CakePHP4でテンプレートやレイアウトファイルをデフォルトから変更する場合は「render()」を使用するが、記述場所はできるだけコントローラー内の最後の方に書く方がいい。

CakePHP4系でJSONレスポンスの処理ではwithStringBodyを使う。3との違い解説
CakePHP4系でJSONレスポンスの処理ではwithStringBodyを使う。3との違い解説

responseの値を指定する方法は3系では「body」だが、4系では「withStringBody」になりる。加えてJSON形式なら「withType」で指定するなど4系では結構異なる処理がある。

国際化と地域化の翻訳機能「__()」を使って定数に変数を埋め込む方法
国際化と地域化の翻訳機能「__()」を使って定数に変数を埋め込む方法

CakePHP4で定数に変数を埋め込み、翻訳機能「__()」で変数に値を入れる方法を紹介。定型の文章の一部だけを置換したい場合に利用すると便利。