エス技研

WordPress、CakePHP、PHP、baserCMSなどの Web系システムを中心に情報を提供します!


CakePHP3、CakePHP4のキャッシュをクリアする方法「bin/cake cache clear_all」を使う

      2022/02/26

CakePHP3、CakePHP4では「bin/cake cache clear_all」を使ってキャッシュをクリア

 

「bin/cake cache clear_all」コマンドを使ってすべてのキャッシュを一括クリア

 
CakePHP3、CakePHP4のキャッシュをクリアするには下記のコマンドを実行します。
(この記事は、CakePHP3の記事として書きましたが、CakePHP4でも同様に動作することを確認しています。「CakePHP3」を「CakePHP4」と読み替えていただいて問題ありません。)
 

 
かつて、CakePHPでキャッシュをクリアする場合は、
CakePHP2の頃は「/app/tmp/cache/」フォルダの中身を、CakePHP3では「/tmp/cache/」フォルダの中身を手作業で削除していく必要がありました。
 
 
ですが、CakePHP3.3でキャッシュ削除するコマンドが追加されましたので、コマンドを入力することで、簡単にキャッシュを削除することができるようになりました。
 
また、コマンドが用意されたことで、
「このファイルキャッシュなのかな?」
「消していいのかな?」
「間違っていてプログラムが動かなくなったりしないかな?」
なんていう心配が要らなくなりました。
 


 

キャッシュのリストを表示させて個別に削除する方法

 
先に紹介した「bin/cake cache clear_all」コマンドは「clear_all」とあるように、キャッシュをまとめて全て削除するコマンドです。
 
キャッシュをまとめて全部消してしまっても問題ありませんが、場合によってはキャッシュを指定してクリアしたい場合もあるかもしれません。
 
その時のためにキャッシュを指定して削除する方法も用意されています。
 
まず、下記の「bin/cake cache list_prefixes」コマンドでキャッシュのリストを表示させることができます。
 

 
続けて、下記のようにキャッシュを指定して削除を実行します。
 

 
上記は、下記で解説したルーティング情報のキャッシュを削除する場合のコマンドです。
CakePHP3のルーティング(routes.php)の変更が反映されない時はキャッシュのクリアを
 
モデルのキャッシュをクリアしたい場合は「_cake_model_」を指定します。
 
 

CakePHP3、CakePHP4のキャッシュについて

 
CakePHP3、CakePHP4のキャッシュについては、下記のオフィシャルサイトを確認してください。
 
CakePHP3・Cookbook・キャッシュ
https://book.cakephp.org/3.0/ja/core-libraries/caching.html
 
CakePHP4・Cookbook・キャッシュ
https://book.cakephp.org/4/ja/core-libraries/caching.html
 
 
ここで紹介した「bin/cake cache clear_all」コマンドで
 /tmp/cache/persistent/
 /tmp/cache/models/
 /tmp/cache/view/
フォルダの中の各ファイル、および
 /tmp/cache/myapp_cake_routes_route_collection
などのキャッシュが削除されます。
 
 
また、デフォルトは、キャッシュをファイルとして保持する設定になっています。
 
それらの設定は「/config/app.php」ファイルに記載されていますが、下記の「bin/cake cache list_prefixes」コマンドで表示される「_cake_core_」「_cake_model_」「_cake_routes_」などについては、その「/config/app.php」ファイルに記載されているコメントを読むと何についてのキャッシュなのかが分かります。
 
 

_cake_core_(CACHE_CAKECORE_URL)

 
Configure the cache used for general framework caching.
Translation cache files are stored with this configuration.
Duration will be set to ‘+2 minutes’ in bootstrap.php when debug = true
If you set ‘className’ => ‘Null’ core cache will be disabled.
 
一般的なフレームワークキャッシュに使用されるキャッシュを設定します。
翻訳キャッシュファイルはこの設定で保存されます。
debug = trueの場合、期間はbootstrap.phpで「+ 2分」に設定されます。
‘className’ => ‘Null’と設定すると、コアキャッシュは無効になります。
 
 

_cake_model_(CACHE_CAKEMODEL_URL)

 
Configure the cache for model and datasource caches.
This cache configuration is used to store schema descriptions, and table listings in connections.
Duration will be set to ‘+2 minutes’ in bootstrap.php when debug = true
 
モデルキャッシュとデータソースキャッシュ用にキャッシュを設定します。
このキャッシュ設定は、スキーマの説明とテーブルリストを接続に格納するために使用されます。
debug = trueの場合、期間はbootstrap.phpで「+ 2分」に設定されます。
 
 

_cake_routes_(CACHE_CAKEROUTES_URL)

 
Configure the cache for routes.
The cached routes collection is built the first time the routes are processed via config/routes.php.
Duration will be set to ‘+2 seconds’ in bootstrap.php when debug = true
 
ルート用のキャッシュを設定します。
キャッシュされたルートコレクションは config / routes.phpでルートが最初に処理されたときに構築されます。
debug = trueの場合、所要時間はbootstrap.phpで ‘+ 2秒’に設定されます。
 
 

CakePHP3の関連記事

CakePHP4のCSS、JavaScript、画像のブラウザへのキャッシュをコントロールする
CakePHP3でレコードを保存(追加、更新、Insert、Update)する複数の方法を紹介
CakePHP3でモデルなしフォームからCSVをアップロードしレコードを更新する方法解説
CakePHP3でPHP Simple HTML DOM Parserを使ってスクレイピングする方法
CakePHP3のInsert On Duplicate Key Update(upsert)構文を解説・バルク処理も
CakePHP3の1対多での連携を中間テーブルを使った多対多の連携に変更するときの手順
CakePHP3でデフォルトのソート条件を設定してユーザの選択肢たソート条件を有効にする方法
CakePHP3で Ajaxを使う方法の解説。3.6以降対応。Successとthenの両方を解説。
CakePHP3でパンくずの指定は HTMLヘルパーを使って指定する方法を解説
CakePHP3にOGPをfetch、asignを利用してテンプレートごとに指定する方法を解説
 
その他の「CakePHP3」に関する記事一覧
 
 
CakePHP4でロギングスコープやログレベルを使用してログを出し分ける方法を解説
CakePHP2、CakePHP3、CakePHP4、CakePHP5のバージョンを調べる 2つの方法
Windows上のXAMPP環境のCakePHPのコマンド実行時に環境変数を指定する方法
CakePHP4で複数の引数(パラメータ)を付与してコマンドを実行する方法
CakePHP4 のコマンドプログラムからコンポーネントを読み込む方法解説
CakePHP4 でコマンドプログラム(シェルプログラム)を作成する方法解説
Windows環境の XAMPPを利用して CakePHPの開発する際の注意点
CakePHP4の規約外のカラムをキーにアソシエーション(テーブル連結)する方法
CakePHPで Auto Incrementを外すと Duplicate entry '0' for keyのエラーが出るかも
CakePHPのFlashエラーは出るが入力項目ごとのメッセージが出ないエラーの原因
 
その他の「CakePHP4」に関する記事一覧
 
 

 - CakePHP 3.x 4.x ,

GoogleAdwords

GoogleAdwords

最後までお読みいただきましてありがとうございます。
この記事が参考になったと思いましたらソーシャルメディアで共有していただけると嬉しいです!

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

下記の空欄を埋めてください。 * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

※入力いただいたコメントは管理者の承認後に掲載されます。

  関連記事

CakePHP3で現在処理しているコントローラー名、アクション名を取得する方法
CakePHP3で現在処理しているコントローラー名、アクション名を取得する方法

CakePHP3で現在処理しているコントローラー名、アクション名を取得する方法を解説。複数の方法があるが、getParam()メソッドを使う方法が汎用性があって便利かも。

CakePHP3のタイムゾーンを協定世界時UTCから日本標準時間JSTにずれを変更する方法
CakePHP3のタイムゾーンを協定世界時UTCから日本標準時間JSTにずれを変更する方法

CakePHP3の標準設定のタイムゾーンは「UTC(協定世界時)」に設定されている。これを日本標準時に変更する方法(app.php、bootstrap.phpの変更方法)の解説。

CakePHP3でユーザ定義の定数、変数を設定し、読み込む方法解説
CakePHP3でユーザ定義の定数、変数を設定し、読み込む方法解説

CakePHP3で定数や共通で使う変数をまとめて設定し、プログラム内で読み込む方法を、bootstrap.phpに直接記述する方法と定数ファイルを分ける方法の3つの方法で解説。

CakePHP 2.3でOn Duplicate Key構文を実装

CakePHPで On Duplicate Key構文を Queryを利用して実装する方法をサンプルソース付きで解説します。

CakePHP3のdatetime型カラムの日時の扱い。秒まで正しく表示する方法
CakePHP3、CakePHP4のdatetime型カラムの日時の扱い。秒まで表示する方法

CakePHP3の日時カラムで秒まで扱う場合はdate()、strtotime()関数ではうまくいかない。CakePHP3であらかじめ用意された「i18nFormat()」を使用する。

CakePHP3で Ajaxを使う方法の解説。3.6以降対応。Successとthenの両方を解説。
CakePHP3で Ajaxを使う方法の解説。3.6以降対応。Successとthenの両方を解説。

CakePHP3でajaxを利用する処理の実装方法を解説。プルダウンを変更するとデータベースの値を取得し検索結果の内容を変更するというような処理を想定。CakePHP3.6以降の CSRF対策対応済。

CakePHP3で /Layout/defult.ctpにある titleタグ、h1タグを編集する方法
CakePHP3で /Layout/defult.ctpにある titleタグ、h1タグを編集する方法

CakePHP3でtitleタグ、h1タグのテキストをデフォルトから変更する方法を解説。テンプレートファイルに「$this->assign()」でテキストを指定して「/Layout/defult.ctp」で受け取る。

CakePHP3のインストールでURL rewriting......のエラーが!その解決方法解説
CakePHP3のインストールでURL rewriting……のエラーが!その解決方法解説

CakePHP3をインストールしたら URL rewriting is not properly configured.のエラーが。原因は.htaccessが有効になっていないこと。httpd.confに設定を追加すればOK。

CakePHP3のビューで受取ったテーブルのオブジェクトを連想配列に変換する方法
CakePHP3のビューで受取ったテーブルのオブジェクトを連想配列に変換する方法

コントローラーからビューに送ったテーブルのオブジェクトを連想配列に変換し、ビューの中で自由に使えるようにするメソッド「toArray()」の解説。連想配列に変換できれば利用度アップ!

CakePHP 2.3 コマンドラインからPHPのシェル実行の方法解説

CakePHP 2.3でコマンドラインから CakePHPで記述した処理を実行する方法を解説します。